連邦最高裁の対立が深まる中、最古参メンデス判事がモラエス判事の審理延期を求める
2026年 09月 14日
【ブラジリア 9月11日】 ブラジル連邦最高裁判所(STF)のジウマール・メンデス判事は、エジソン・ファキン長官宛てに公文書を送り、来週15日(火)に予定されている審理の延期を求めた。この審理では、アレシャンドリ・ジ・モラエス判事が、銀行家ダニエウ・ヴォルカーロ(旧マステール銀行オーナー)との不適切な関係を持ったとされる疑惑について、捜査対象とするかどうかが判断される予定だった。
メンデス判事は最高裁でデカーノと呼ばれる最古参判事。モラエス判事がメンドンサ判事に対して不正を指摘した案件についても、両者を「同一の事実関係に基づくもの」として併せて審理すべきだと提案した。要請は11日(金)夜、ファキン長官に送付された。
メンデス判事は文書で次のように述べている。
「ここ数日の間に、複数の手続きで相次いで決定や措置が取られたが、いずれも事実関係と証拠の基盤を共有している。したがって、両案件はファキン長官の調整のもとで一括して審理されるべきだと考える。特に手続き番号16.662に含まれる資料を精査した限り、現段階で審理に適した状態にあるとは言い難い」
手続き番号16.662は、メンドンサ判事が担当する案件で、ヴォルカーロの携帯電話から抽出されたデータを基に、連邦警察(PF)が作成した報告書を扱うものだ。この報告書にはモラエス判事に関する情報が含まれている。
この問題は先週、メンドンサ判事がモラエス判事とヴォルカーロの「疑わしいやり取り」を含む手続きの機密扱いを解除したことから表面化した。会話にはモラエス判事のほか、連邦検察庁(PGR)のパウロ・ゴネー長官の名前も登場する。ヴォルカーロは金融詐欺の疑いで昨年から収監されている。
メンドンサ判事の決定は、最高裁内部で一連の対立を引き起こした。モラエス判事はこれに対抗し、連邦警察内部の未完結の報告書を根拠に、メンドンサ判事を「フェイクニュース事件」の捜査対象に追加した。同報告書は、メンドンサ判事がINSS年金受給者への違法控除問題やマステール銀行の詐欺疑惑の捜査において、不正行為や権限濫用、特定政治勢力への便宜供与に該当する可能性を指摘していた。
その後も、メンドンサ判事、フラヴィオ・ジノ判事、そしてファキン長官による決定が相次ぎ、連邦警察のアンドレイ・ホドリゲス長官とレアンドロ・アウマーダ情報局長の職務停止と復職をめぐる混乱が続いた。
メンデス判事は、来週の審理を延期すべき理由として、「そもそも審理すべき正式な要請が存在しない」と指摘する。
「この手続きは、メンドンサ判事自身が連邦警察に求めた司法警察情報を基に“職権で”開始されたものであり、警察当局による正式な申立ても存在しない。さらに連邦検察庁(PGR)は、報告書の無効を主張しただけで、審理に関する具体的な措置を求めていない」と述べた。
続けて、「手続き番号16.662には、捜査対象者の特定、捜査の目的、適用すべき手続き、そして合議体が判断すべき争点が明確に定義されていない」と強調した。
メンデス判事は、ファキン長官がこの案件の担当判事を引き継ぎ、まずは手続きの「整理と証拠収集」を行い、その後に合議体へ付託するべきだと提案した。
もし来週の臨時審理が予定どおり開催される場合には、ファキン長官が審理すべき争点を事前に明確化し、特に連邦検察庁が主張する「メンドンサ判事が連邦警察に作成させた200ページ超の報告書の無効性」について、予備的争点から審理を始めるべきだと述べた。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




