ゴネー検事総長、ヴォルカーロとの近しい関係を否定
2026年 09月 16日
【ブラジリア 2026年9月15日 18:33】 ブラジル連邦検察庁(PGR)のパウロ・ゴネー検事総長は15日(火)、ブラジル連邦最高裁(STF)の審理中、旧マステル銀行の元銀行家ダニエウ・ヴォルカーロとの関係を否定した。
ゴネー検事総長は次のように述べた。
「私はヴォルカーロ氏と近しい関係を持ったことはありませんし、現在もありません。唯一の接触は2024年4月、複数の当局者が同席した場での一度きりです。弁護士を介した唯一の電話も、極めて短く、取るに足らないものでした」
検事総長は、アレシャンドリ・モラエス判事が元銀行家ヴォルカーロとの「疑惑の関係」を理由に調査対象となり得るかどうかを審理する本会議の中で発言した。
連邦警察(PF)がヴォルカーロの携帯電話から抽出したメッセージには、ゴネー氏の名前が登場する。ヴォルカーロは「コンプライアンス・ゼロ作戦」の主要被疑者で、昨年から金融詐欺や汚職の疑いで拘束されている。
こうした記述を含む連邦警察による報告書は、当時マステル銀行関連事件の報告官だったアンドレ・メンドンサ判事によって公開された。
同報告書では、ゴネー検事総長はヴォルカーロが第三者と交わした会話の中で言及されているだけで、ヴォルカーロ本人と直接やり取りしたメッセージは確認されていない。2024年の会話では、シロ・ソアレスとされる人物がヴォルカーロに対し「ゴネーは強硬だ」と述べている。
また、2025年11月15日、ヴォルカーロが逮捕される2日前のメッセージでは、捜査の進展を懸念する様子が見られ、「パウロかアンドレイでこれを“覆す”ことはできないか?」と尋ねている。捜査当局によると、ここで言及されているのはゴネー検事総長と、連邦警察アンドレイ・ホドリゲス長官だという。
ただし、このメッセージからは、ゴネー氏が実際に接触を受けた、あるいは捜査に介入した事実は確認されていない。
ゴネー検事総長は続けて次のように述べた。
「メンドンサ判事が、私に不正行為を示唆するような証拠は何も得られなかったと明言してくれたことを嬉しく思います」
検事総長の発言は、ジウマール・メンデス判事が午前中に提出した「手続き上の問題提起」の審理の中で行われた。この問題提起は、メンドンサ判事が捜査の進め方において不正を行った可能性を本会議で扱うよう求めるものだ。
<「国民の“正義への信頼”を曇らせてしまった」>
カルメン・ルシア判事は、同じ本会議の中で、マステル銀行関連事件において最高裁判事らが関与したとされる疑惑が連日報道され、最高裁が否定的に注目を浴びている状況について「深い悲しみ」を表明した。
カルメン・ルシア判事は次のように述べた。
「私はこの審理に臨んでいるが、同僚の多くと同じく、深い動揺と悲しみの中にある。今日、同僚の一人から『何か腹を立てているのか』と聞かれたが、私は『悲しいのだ』と答えた。この件そのものだけでなく、憲法の番人であるこの最高裁が、ここ数日、ブラジルの市民一人ひとりに“国民の司法への信頼を揺るがす深い動揺”を与えてしまったからだ」
判事は続けて、今回の事案が“スペクタクル化”され、社会に深刻な悪影響を与えたと指摘した。
「司法は国民に安心をもたらすために存在する。しかし私たちは不安を生み出してしまった。ここ数日、国民の“正義への信頼”を曇らせてしまった」
カルメン・ルシア判事の投票に先立ち、ルイス・フクス判事も両案件の「別個審理」を支持した。
フクス判事は次のように述べた。
「この2つの申立ての間に、もはや“かすかな関連性”すら存在しない。一方はメンドンサ判事の権限濫用の疑い、もう一方はモラエス判事による“違法行為の疑い”だ。性質が異なる。刑事事件でもなく、刑事手続でもなく、正式な捜査でもない」
「これは、2人の判事が特定の事実をめぐって見解を異にしたというだけのことだ。私の見解では、長官はこの対立を調整するよう求められ、それを規則に基づく“行政的手続き”として行った」
<審理はジノ判事の“閲覧”要求で中断、再開日は未定>
審理はフラヴィオ・ジノ判事が「閲覧:判事が審理を止めて資料を精査するための正式な手続き(pedido de vista)」を求めたことで中断され、再開日は未定となった。
暫定的な投票結果は 4対3で「別個審理」支持となっている。モラエス判事の案件と、当時の報告官であったアンドレ・メンドンサ判事の案件を別々に審理するという立場が優勢となった。
この「別個審理」支持票を投じたのはカルメン・ルシア判事、エジソン・ファキン長官、ルイス・フクス判事、アンドレ・メンドンサ判事。
一方、同時審理を支持したのは:ジウマール・メンデス判事(問題提起の提出者)、クリスチアーノ・ザニン判事、アレシャンドリ・モラエス判事。
なお、ジノ判事は「別個審理」支持の立場だが、閲覧を求めたため票としてはカウントされていない。
(記事提供/Agência Brasil ※20:04配信のニュースも含む、構成/麻生雅人)


