「あわや暴動!? 」を、時事&自虐ネタで解決したコリンチャンス
2017年 02月 24日ブラジル・サンパウロ州ナンバーワンのサッカークラブを決めるサンパウロ州選手権の第5節。南米で最大級とされるダービーマッチの内のひとつ、コリンチャンス対パウメイラスの試合が、ブラジル現地時間で2月22日(水)に行われた。
勝負は、コリンチャンスが後半42分のジョー選手のゴールで試合を制した。
ところで、今年(2017年)は、互いにライバル関係にある両クラブが初めて試合を行なった1917年から100周年。現地メディアでも大きく特集が組まれ、ファンの間でも記念すべきこの試合には、いつも以上に注目が集まっていた。
白熱し過ぎる展開を恐れてか、試合前には両クラブの公式ツイッターが「ライバル関係はグラウンドの中だけ」と、グラウンド外でのトラブルを避ける様に促していた。
そんな、大きな注目を集めたこの試合の最中に、サポーターによる暴動の種にもないりかねない事態が起きてしまった。
前半の終わりに、主審がコリンチャンスのマイコン選手に出すはずのイエローカードを、間違えて同チームのガブリエウ選手に出してしまったのだ。これにより、先に1枚目のイエローカードを貰っていたガブリエウ選手はこれで2枚目となり、退場となった。
もしもコリンチャンスが勝てていなければ、グラウンド外でもサポーターの怒りが収まらず、大きなトラブルとなっていた可能性がある。本来ブラジルで誤審でもしようものなら、その審判は暫く街を歩けないほどだ。
しかしこの一件、実にブラジルらしい試合後の対応により、まったく変わった形になった(次ページへつづく)。
(文/平安山良太、、写真/Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)
写真は2月22日、アレーナ・コリンチャンスで行われたコリンチャンス対パウメイラス戦