求職活動で重視されるのは…。日本は給与、ブラジルは昇進の機会
2017年 05月 26日世界最大規模の採用プロセスアウトソーシン事業を展開する総合人材サービスのマンパワーグループは、キャンディテイト(企業の採用候補者・就職希望者)の求職活動における優先度と意向に関する調査を、世界19か国の約14,000人に対して実施した。
同調査をまとめた労働白書「採用企業を熟知するキャンディデイトの増加」によると、「福利厚生に伴う特典」を最も重要視した国はブラジルだった。
調査が実施されたのは2016年10月18日~11月18日。調査対象は現在労働力人口を構成する(定年退職者や主婦・主夫は除く)18~65歳の人たち。調査が行われた19か国の国別内訳は、アルゼンチン (n=731)、オーストラリア (n=748)、ブラジル(n=751)、中国(n=725)、コロンビア(n=747)、コスタリカ(n=248)、ドイツ (n=785)、インド(n=752)、日本(n=775)、メキシコ(n=761)、オランダ(n=753)、ノルウェー (n=794)、パナマ(n=248)、ペルー(n=731)、ポーランド(n=749)、スペイン(n=750)、スウェーデン (n=763)、英国(n=766)、米国(n=1,384)。
キャリアに関する決断をする上で最も重要なポイントは、グローバル平均では、1位は給与(59%)、2位は仕事内容(53%)、3位が昇進の機会(39%)、4位が福利厚生(38%)と勤務時間の柔軟性(38%)だった。
このポイントに関し、日本は、1位と2位の順はグローバル平均と同じで、それぞれ、給与(84%)、2位は仕事内容(82%)だった。3位は福利厚生(42%)、4位が勤務時間の柔軟性(33%)、5位が勤務地(19%)だった。
同じポイントでのブラジルの場合は、1位は昇進の機会(69%)、2位が給与(66%)、3位が福利厚生(51%)、4位の仕事内容(32%)と5位の勤務時間の柔軟性(31%)は僅差だった。
また同白書によると、応募前に企業ブランドの関連情報を集めたかどうかの調査では、グローバル平均で28%が集めたと答えた。この問いに対する19か国の回答で、上位だったのは、中国、ノルウェー、インド。情報を集めたという回答が非常に少なかったのが、ブラジル、コスタリカ、日本だった。
応募前に給与に関する情報を集めたキャンディテイトのグローバル平均は44%。上位は中国、日本、メキシコ、ブラジル、パナマだった。
応募前に福利厚生に関する情報を集めたキャンディテイトのグローバル平均は41%。上位はブラジル、ペルー、中国、インド、パナマだった。
詳細は、労働白書「採用企業を熟知するキャンディデイトの増加」(http://www.manpowergroup.jp/company/r_center/)を参照。
(文/麻生雅人、写真/Marcos Santos/USP Imagens)