子どもの暮らしを通してブラジルを紹介する児童書「ブラジル 陽気なカリオカ ミゲル」
2014年 01月 29日偕成社が2013年12月からスタートした児童書「世界のともだち」は、世界36ヶ国で複数の写真家が撮りおろした写真絵本シリーズ。衣・食・住を中心に、世界各国の子どもたちの暮らしを紹介しています。
実はこのシリーズは、1980年代に同社が刊行していた「世界の子どもたち」シリーズの21世紀版。前回のシリーズでは、世界各国の子どもたちを軸に一家族の生活を長期にわたって取材して、子どもたちのありのままの生活を紹介していました。ブラジル編は「ブラジル カミーレとアンドレのカーニバル」(写真・文:生原良幸)が刊行され、リオデジャネイロ、サンタテレーザ地区に暮らす中流家庭の兄妹が紹介されています。
「世界のともだち」と、名前も新しくした今回のシリーズは、2013年12月に「ルーマニア アナ・マリアの手づくり生活」(写真・文:長倉洋海)、「韓国 ソウルの下町っ子ピョンジュン」(写真・文:裵昭)、「フィンランド 雪と森の国のカオリ」(写真・文:松岡一哲)と、「ブラジル 陽気なカリオカ ミゲル」(写真・文:永武ひかる)の4冊が刊行されました。
「ブラジル 陽気なカリオカ ミゲル」は、ブラジルの子どもたちを中心に、彼らがどんな文化に浸って生活しているのかを、ブラジル初心者の大人にとっても、子どもにとっても、非常に解りやすく紹介しています。図解入りで、ブラジル人の生活の中にあるいろいろなモノを、子ども目線で紹介してくれます。
著者の永武ひかるさん(写真上)は写真家で、この20年間日本とブラジルの間を行ったり来たりしてきた、ブラジルの魅力にすっかり人生をかけてしまった魅力的な女性です。見た目は華奢なのに、自然に囲まれた未開のエリアにドンドン入り込んでいくエネルギーはどこから湧いてくるのか・・・そんな永武さんの人柄が、この本には詰まっています。
W杯開催で、家族でブラジルを訪れようと計画している方々にもおすすめ。家族でも楽しめるし、ルビが振ってあるので子供たちが自分たちだけで読むこともできます。
「ブラジル 陽気なカリオカ ミゲル」(写真・文:永武ひかる、偕成社:刊、1,890円)
(文/加藤元庸、写真/アイピーシー・ワールド)