ブラジル、2024/2025年度の収穫期の穀物生産が新記録を達成する見込み

2025年 06月 15日

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ゴイアス州アウト・パライーゾ市の大豆農園。同農園はシャパーダ・ドス・ヴェアデイロス地域の農業フロンティアの進歩を示している(写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)

ブラジルは、2024/25年度の穀物収穫量が3億3,610万トンと予測されており、この推定通りとなった場合、穀物生産の新記録を打ち立てると予想される。これは、前期の収穫量と比較して3,860万トン(13%)の増加となる。

この推定値は、今週木曜日(6月12日)に国家食糧供給公社(Conab)によって発表された。公社によると、これは2024/25年度の第9回穀物収穫調査で示唆された“生産の新記録”となる見込みとなる。

調査によるとこの“好調な成果”は、“1ヘクタールあたり4,108キロと予測される生産性の高さと、耕作面積が2.3%増加して、推定8180万ヘクタールとなった”ことに由来している。

<トウモロコシ>

第二期作の主要な作物であるトウモロコシの総生産量は1億2,830万トンと推定されている。マットグロッソ州、マットグロッソ・ド・スウ州、ミナスジェライス州、トカンチンス州、マラニョン州、パラナ州では、すでにトウモロコシの収穫が始まっている。

「今シーズンだけで1億100万トンの収穫が見込まれており、これは昨シーズンの穀物の第2次収穫に比べて12.2%の増加となる」とConabは発表している。公社はこの予測を、ほとんどの生産地における「好ましい気候条件」の恩恵による「好調な生産性の達成」に関連付けている。

<綿花、米、フェイジョン(いんげん豆)>

Conabはまた、生産の牽引者として綿花にも言及しており、綿花はすでに総播種面積の1.4%を収穫している。推定総生産量390万トンが確認されれば、2023/24年度の収穫量に比べて5.7%の増加が見込まれることになる。

Conabによると、この予測は耕作面積が7.1%増加することによって成り立つという。公社は現時点では、降雨量の不規則性は「前回の収穫よりも生産性が低いことを反映しているが、作物の発育を維持するには十分である」との考えをしめしている。

国内市場にとって非常に重要な産物である米の場合は、収穫はほぼ終了しており、調査によれば、生産量は14.9%増加し推定1,215万トンとなった。

1年に3回のサイクルで栽培されるフェイジョン(インゲン豆)の総生産量は317万トンと推定されており、Conabは国内供給は保証されているとしている。

フェイジョンの1回目の収穫はすでに終えており、合計110万トンに達している。パラナ州(98%)やミナスジェライス州(74%)など一部の州では、すでに2回目の収穫が始まっている。3回目の収穫も植え付け段階にある。

<大豆>

収穫はすでに終えており、大豆は合計1億6960万トンとなる見込まれている。これは、歴史的な記録となった前年と比べて2,190 万トンの収穫量の増加を示す結果となる。

「この好調な結果は、ほとんどの生産地域で良好な気候条件が味方したことと、生産者の最新テクノロジー利用の増加によってもたらせれています」とConaは強調した。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)