セハード地域の自然保護区で、クロジャガーが初めて確認される

2025年 07月 13日

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ゴイアス州カヴァウカンチのトンバドール山地自然保護区でカメラトラップによって初めて確認されたクロジャガー(画像提供/Fundação Grupo Boticário/Divulgação)

クロジャガーが、ゴイアス州カヴァウカンチのトンバドール山地自然保護区で初めて記録された。初めて捉えられた画像は、今年の3月、4月、5月にカメラトラップを使って撮影されたもの。

変異種ジャガー(Panthera onca)として知られるクロジャガーは、種のわずか10%のみに発生する遺伝子変異により、より暗い色の毛皮を持っている。この発見は、環境省の条例第148/2022号により「絶滅危惧種」に分類されているこの動物の保護にとって有利な指標となる。

「メラニズムは、動物の毛皮が暗い色になる原因となるメラニンの生成を増加させる遺伝子の変異ですが、メラニズムのジャガーが生まれるためには、両親の少なくとも一方がこの特徴を持っていなければならないことが分かっています」と、自然保護専門家ネットワーク(RECN)のメンバーで生物学者のホベルト・フスコは説明した。

専門家は、これらのジャガーの存在は、その地域と環境の保全が機能している証明であると強調している。

「ジャガーは、野生で生息するために広大な領土を必要とするアンブレラ種であるため、ジャガーを保護することは、他の多くの種、ひいては生態系全体にプラスの効果をもたらします」(ホベルト・フスコ氏)

トンバドール山地自然保護区の代表であり、生物学者のマリアーナ・ヴァスキスは、今回の記録は、地域社会の自然保護への関与を高めることに貢献すると述べた。

「間違いなく、こうした希少動物の記録は保護区周辺で生活し、働く人々の大きな注目を集め、私たち全員が、自然地域を良好に保全し続けるよう努力しなければならないというメッセージを強く訴えるのです」とバスキス氏は述べた。

ジャガー(オンサ・ピンターダ)はアメリカ大陸最大のネコ科動物と考えられている。ブラジルでは、アマゾン地域とパンタナウ地域に最も集中して生息しており、パンパ地域では絶滅したと考えられている。(今回発見された)セハード地域や、カーチンガ地域、大西洋岸森林地域など他の生物群系では、個体数はより少なく、分散して生息している。

「ジャガーは、主に森林伐採による生息地の喪失に苦しんでいますが、家畜や家禽類を襲う可能性を見越しての報復的な狩猟や、気候変動の影響も受けています」とフスコ氏は言う。

「セハード地域においては、交通車両に轢かれて死んでしまうケースも深刻です。これはジャガーに限った問題ではありません。この生物群系には他にも多くの野生動物が生息しています」とマリアーナ氏は付け加えた。

専門家によると、ジャガーは食料、隠れ家、安全の確保、繁殖地を求めて、長距離を移動するという。

「彼らは単独行動をする動物で、2歳になるまでは母親と共にいます。そして5万ヘクタールを超える広さのエリアを移動することができます」とフスコ氏は述べた。

「それゆえ、自然保護区を強化し、生態学的回廊を整備して、ジャガーだけでなく他のいろいろな動物種の保護を確実にすることが非常に重要なのです」(ホベルト・フスコ氏)

トンバドール山地自然保護区は8730ヘクタールの保護区域。私有自然遺産保護区 (RPPN) のひとつで、ボチカリオ・グループ自然保護財団によって創設され、20年間維持されている。

域内は一般公開はされておらず、生物多様性保全、火災生態学、統合火災管理(IFM)を研究する研究者のみを受け入れている。保護区では現時点で437種の植物と531種の動物が記録されている。

この保護区は、水資源の保護、気候調節、土壌炭素隔離に貢献しているため、自然に基いた問題解決策(NBS)にカテゴリーされている。また、シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス地域の野生生物の保護においても補完的な役割を果たしている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)