ブラジル映画アカデミー、2026年のオスカー候補選出に向けた予備リストを発表

2025年 08月 15日

agente
ノミネート候補作品「O Agente Secreto(ザ・シークレット・エージェント)」監督クレベール・メンドンサ・フィーリョ、主演ヴァギネル・モウラ(画像提供/© Victor Jucá/Divulgação)

ブラジル映画アカデミーは、2026年のアカデミー賞国際長編映画部門への出品候補となる作品を選ぶための予備リストを公開した。

今回エントリーされた作品は全部で16本。その中には、昨年のグラマード映画祭で複数部門を受賞した「Oeste Outra Vez(時間の止まった西部)」、名女優フェルナンダ・モンチネグロ主演の「Vitória(勝利)」、2025年ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「O Último Azul(ラスト・ブルー)」、カンヌ映画祭の最新回で2つの賞を獲得した「O Agente Secreto(ザ・シークレット・エージェント)」、そして国際映画祭で20以上の賞を受賞した「Manas(マナス)」などが含まれている。

選考委員会は、これらの作品を審査し、来年のオスカーに向けたブラジル代表作品を選出することになる。委員会は15名で構成されており、うち12名はアカデミーの会員、残り3名は理事会によって指名されたメンバー。

選考は2025年9月8日にオンラインで行われ、まず6作品が選ばれる。その後、9月15日に再度会議が開かれ、最終的に国際長編映画部門への出品作品が決定される。

オスカーの正式なノミネート作品の発表は2026年1月22日。授賞式は同年3月15日に開催される予定。

候補の16作品は以下。

「A Melhor Mãe do Mundo(世界でいちばんのママ)」監督アナ・ムイラエルチ、主演シルレイ・クルース
「A Praia do Fim do Mundo(地の果ての海辺)」監督ペトルス・カリリー、主演マルセーリア・カルタッショ
「Baby(ベイビー)」監督マルセロ・カエターノ、主演ジョアン・ペドロ・マリアーノ
「Homem com H(オーメン・コン・アガ)」監督イズミール・フィーリョ、主演ジュズイッタ・バルボーザ、※ネイ・マットグロッソの伝記の映画化
「Kasa Branca(ファヴェーラのホワイトハウス)」監督ルシアーノ・ヴィジガウ、主演ビッギ・ジャウン
「Malu(マルー)」監督ペドロ・フレイリ、主演ヤラ・ジ・ノヴァイス
「Manas(マナス)」監督マリアーナ・ブレナン、主演ジャミリ・コヘア
「Milton Bituca Nascimento(ミウトン・“ビトゥッカ”・ナシメント)」監督フラーヴィア・モライス、主演ミウトン・ナシメント ※ミウトンのフェアウェルツアーを追ったドキュメンタリー
「O Agente Secreto(ザ・シークレット・エージェント)」監督クレベール・メンドンサ・フィーリョ、主演ヴァギネル・モウラ
「O Filho de Mil Homens(千人の父の子)」監督ダニエウ・ヘゼンジ、主演ホドリゴ・サントロ
「O Último Azul(ラスト・ブルー)」監督ガブリエウ・マスカーロ、主演デニージ・ヴァインベルギ
「Oeste Outra Vez(時間の止まった西部)」監督エリコ・ハッシ、主演アンジェロ・アントニオ
「Os Enforcados(あらかじめ吊るされた者たち)」監督フェルナンド・コインブラ、主演レアンドラ・レアウ
「Retrato de um certo Oriente(あるオリエントの肖像)」監督マルセロ・ゴメス、主演ワファ:セリーニ・ハラウィ
「Vitória(勝利)」監督アンドルーシャ・ヴァジントン、主演フェルナンダ・モンチネグロ
「Um lobo entre os cisnes(白鳥の中の狼)」監督マルコス・シェッチマン、エレーナ・ヴァルヴァッキ

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)