COP30の意思決定の場に先住民の声を──。活動家シャイ・スルイー氏が訴える
2025年 11月 16日

国際的なフォーラムでの積極的な発言で知られる先住民活動家シャイ・スルイー氏は、第30回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP30)の公式な意思決定の場における先住民族の参加と発言権の拡充を求めた。
スルイ氏は11月15日(土)、ブラジル・パラー州ベレン市内で行われた「気候正義を求める国際デモ」に参加し、社会運動団体の要求を掲げて市街を行進した。
スルイ氏は、COP30のブルーゾーンで火曜と金曜に行われた先住民による抗議行動について、「これは伝統的共同体が本来あるべき形で代表されていないという明確なメッセージだ」と語った。
「自分の家で開かれるイベントに、自分が入れないと想像してみてください。彼らがあなたの人生について決める一方で、あなたの領域は脅かされ、侵害され続け、あなたの人々は命を落とし続けているのです」とスルイー氏は訴えた。
「先住民族はこうしたイベントが、彼らの声を聞かず、叫びが届けられず、告発がなされず、効力を得ないまま進行することを決して許しません。私たちには意思決定の場が必要なのです」と続けた。
ホンドニア州およびマット・グロッソ州に領域を持つパイテル・スルイー族の活動家であるスルイー氏は、同日の行進における社会運動団体や伝統的共同体の参加を歓迎した。
「社会運動、先住民族、キロンボーラ、採集民、森林の住民、アマゾンの住民が一堂に会し、私たちが何を望むのかを世界に伝える、非常に重要な瞬間です」(シャイ・スルイー氏)
「私たちは世界に向けて、アマゾン河口での石油開発をこれ以上容認しないこと、領域の画定が先住民族の権利であることを伝えています。領域の画定は、気候危機への対応としてブラジルと世界が取り得る最も重要な解決策の一つです。COPが危機への答えを示せないのであれば、私たち自身がその答えであると伝えています」(シャイ・スルイー氏)
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




