南大西洋諸国、戦争と核兵器のない地域を擁護
2026年 04月 10日

アフリカと南米の間に位置する南大西洋地域の各国は、4月9日(木)、平和・安全保障・持続可能な開発に関する一連の取り組みを盛り込んだ声明を発表した。
この文書は、ブラジルが議長国を務め、リオデジャネイロで開催された「南大西洋平和協力地帯(Zopacas)」第9回閣僚会合の締めくくりとして発表された。
中東で戦争が続く状況を背景に、同グループは南大西洋を「戦争という災禍」「大国間の対立」「域外の地政学的争い」「核兵器」「その他の大量破壊兵器」を排した地域として維持する方針を示した。
また同文書では、アルゼンチンと英国の間で停滞しているマルビナス諸島(フォークランド諸島)をめぐる交渉の再開も求められ、「平和的で、公正かつ持続的な解決」に至ることが必要だと強調した。同諸島は現在英国が実効支配しているが、アルゼンチンは不法占拠だとして領有権を主張している。
ブラジルは声明の中で「大西洋横断ルートが奴隷化された人々の取引において持つ歴史的重み」に関する項目でも重要な役割を果たしている。南大西洋平和協力地帯(Zopacas)加盟国グループは、人種差別と闘い、人種平等を推進する取り組みの強化を支持した。
さらに、今年3月25日に国連が採択した決議80/250に言及し、アフリカ人の奴隷化とその移送を「人類に対する最も重大な犯罪」と認定した点を強調している。アルゼンチンは、米国とイスラエルとともに国連決議に反対票を投じていたが、Zopacas文書にも付帯意見を付けた。同国は人種差別と闘う姿勢を示しつつも、「特定の取り組みや文書への言及とは一線を画す」と記し、国連の決定に対する明確な距離の取り方を示した。
また、Zopacasの声明には、環境と気候に関する多くの言及が盛り込まれている。加盟国グループは、昨年ブラジルのベレン市で開催された第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)を評価し、「熱帯林を永遠に守る基金」(TFFF)の創設を取り上げ、資金拡充に向けた潜在的投資家の参加を促した。
また、海洋アジェンダの成果として、海洋を基盤とした気候解決策を加速するための「ブルー・パッケージ」の発表、「Blue NDC」への各国の参加、そして「Blue NDC」タスクフォースの設置を挙げている。
さらに、今年初めに発効した「公海条約(BBNJ)」にも言及し、国家管轄権を超える海域における海洋生物多様性の保全と持続可能な利用を扱うこの協定が、南大西洋の海洋環境保護を強化するとの認識を示した。
議長国ブラジルは、このテーマの重要性を踏まえ、木曜日に「南大西洋海洋環境保護条約」を発表した。ブラジルに加え、カーボベルデ、赤道ギニア、コンゴ共和国、サントメ・プリンシペの4カ国が同文書に署名した。
この条約は全39条で構成され、以下のようなテーマを扱っている。
- 各国が自国の主権下にある海域で天然資源を開発する権利
- 海洋環境への損害を防止・管理するための措置
- 希少または脆弱な生態系の保護に関する義務
- 海洋環境における重大事態に備えた緊急対応計画
- 有害物質や危険廃棄物の投棄禁止
- 陸上起源の汚染の防止
- 環境教育、公共の意識向上、海洋文化の促進
- 漁業活動に対する禁止または規制
- 協力のための戦略
<協力戦略文書>
Zopacasが公表した3つ目の文書は、加盟国が優先分野を整理するための政治的な指針として、協力戦略の枠組みを示している。
この文書には法的拘束力はなく、各国は戦略の実施を義務づけられるものではない。採択はあくまで自主的なものとなる。
文書では、テーマ別のカテゴリーに基づいて協力分野が整理されており、加盟国は各行動の成果、課題、得られた教訓を報告することになっている。
協力の主要分野は「海洋ガバナンス」、「海洋防衛・海上安全保障」、「環境および持続可能な開発」の3点。
加盟国は、合意された行動の実施を支援するため、国際機関・地域機関、開発パートナー、その他の自主的な資金源が提供する機会を含め、資金調達メカニズムの活用を検討するよう促されている。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




