セバスチャン・サルガドの初公開写真も展示。写真展「奄美群島のセバスチャン・サルガド」始まる
2026年 05月 25日
5月22日(金)より、駐日ブラジル大使館にて濱田康作とセバスチャン・サルガド写真展「奄美群島のセバスチャン・サルガド」の展示がスタートした。
ブラジル出身のフォト・ドキュメンタリー作家セバスチャン・サルガドの逝去一周年を迎える今年開催される本展示では、生前にサルガドが奄美大島に滞在して撮影した作品の中から4点が、初公開されている。
サルガドの写真集の日本版の翻訳を手掛けていることでも知られる文化人類学者・今福龍太の招きで、2011年11月に奄美群島を訪問したセバスチャン・サルガドとレリア・ワニック・サルガド夫妻は奄美大島の北部と南部、加計呂麻島、沖永良部島を訪ね、各地で撮影を行った。
本展は、今福龍太と共に旅に同行した奄美大島出身の写真家・濱田康作が、奄美群島の自然の中で、レンズを通して自然と対話するサルガドとレリアの姿を、二重露光の技法を用いて捉えた写真を紹介する展示会である。

一度撮影したフィルムを再度カメラに収めて新たに撮影を行うため、最初のフィルムが写した画像と、新たに撮影した画像が重なって見える二重露光では、どの画像とどの画像が重なり合うかは計算できないため、最終的に映し出された画像は偶然の産物となるという。
植物が生い茂る奄美群島の自然景観と重なり合ってサルガドとレリアの姿が浮かび上がる写真の数々は、物理的なふたりの姿だけでなく、自然の中に溶け込み、自然と対話している彼らの思想や観念までも映し出しているかのようだ。

そしてこの展覧会の開催にあたり、今福龍太はレリアと連絡を取り、これまで一度も発表されていない奄美群島で撮影された写真の中から4点が公開される運びとなったという。作品はロンドンのサルガドのアトリエでプリントされ、日本に届けられた。
写真展「奄美群島のセバスチャン・サルガド」は駐日ブラジル大使館(東京都港区北青山2-11-12)にて6月11日(木)まで開催される。入場は無料。開館は10:00から17:00、土日祝休館。
6月4日(木)15:00から16:30に同会場にて、今福龍太と写真家・港千尋による対談「セバスチャン・サルガドと写真の未来」を開催。
(文/麻生雅人)




