【リオのカーニバル 2026】マンゲイラは、アマパー州に伝わる薬草文化と祖先の記憶を組み込んだテーマで行進
2026年 02月 17日
リオのカーニバル、グルーポ・エスペシアウ(1部リーグ)のパレード初日の最後、2月16日(月)未明に登場したのは、エスタサォン・プリメイラ・ジ・マンゲイラ。
薬草文化と祖先の記憶をテーマにしたエンヘード(行進のテーマ)「トゥクジュの魅惑を宿すメストリ・サカカ ― アマゾニア・ネグラの守護者」を掲げてパレードに臨んだ。現地メディア「G1」(2月17日付)が伝えている。
パレードは、ブラジル北部アマパー州に伝わるアフロ・アマパー文化を、生活習慣、植物、儀式を通して紹介する構成となった。
パレードはアフロ・アマパー文化の象徴メストリ・サカカに捧げられ、サカカが生み出したとされるガハファーダ(薬草酒)からアフロ系住民の生活の知恵まで、多様な知の体系が題材として取り上げられたという。

「G1」によるとメストリ・サカカはアマパー州におけるアフリカ系先住民の知の象徴ともいえる存在で、2026年には生誕100年を迎える。薬草、根、アマゾンの樹液に関する深い知識を持ち、病の治療や地域のケアに尽力したことから「森の医者」として知られていたという。
コミサォン・ジ・フレンチ(行進の先頭パート)では、アマパー州の先住民族ガリビ=マルウォルノ、カリプナ、パリクールらが継承する神聖な儀式「トゥレー」の舞も再現された。
バテリア(打楽器隊)の女王エヴェリン・バストスはプレット・ヴェーリョ(黒人長老霊)の象徴であるパイプを携えて打楽器隊を先導した。
アマパー州の音楽家たちも参加した打楽器隊は、アマパーの伝統リズムであるマラバイショの打楽器とサンバが融合した演奏を響かせた。アマパー州の伝統舞踊であるマラバイショは、2018年にブラジルの無形文化遺産に登録されている。
アマパー黒人連合(UNA)も、パレードで大きな存在感を示した。メストリ・サカカは、この団体の創設者の一人であり、UNAは現在もアマパー州で公共政策の推進に取り組んでいる。
ある山車では、笑みを浮かべたメストリ・サカカの姿が掲げられ、2026年に迎える生誕100年を祝った。この山車では、サカカの妻マダレナ・サカカが主役として紹介され、満面の笑みで今回のオマージュの意義を強調した。

「本当にうれしいです。ここには私の孫、ひ孫、親族、そして近所の人たちも来ています。彼はいつもカーニバルが大好きでしたから、この敬意をとても喜んだはずです」と、彼女は感極まりながら語った。
マンゲイラの説明によると、今回のパレードにはサカカの家族およそ50人がリオへ渡り、参加したという。
パレード終盤には、同団体の山車の一つが行進会場のモニュメント基部に衝突するトラブルが発生。動けなくなった山車が後続の行進を妨げ始めたため、行進の参加者がその場で解体して移動させる対応を迫られたが、それでもマンゲイラは制限時間内にパレードを完了した。
(文/麻生雅人)




