伯米首脳会談、レアアース探査・投資を協議

2026年 05月 8日

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ワシントン(DC)、2026年5月7日:ブラジル連邦共和国のルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領が、米国のドナルド・トランプ大統領とホワイトハウスで会談。訪米には数名の閣僚・高官も同行した(写真:Ricardo Stuckert/PR)

ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は5月7日(木)、ワシントンのホワイトハウスでドナルド・トランプ米大統領と会談を行った。

<レアアース(希土類)>

ルーラ大統領とトランプ大統領の会談では、重要なテーマのひとつとして、重要鉱物およびレアアース(希土類)の探査・投資が取り上げられた。これらは高度技術機器の電子部品製造に不可欠な資源だ。

記者会見でルーラ大統領は、5月6日(水)に「重要・戦略鉱物国家政策(PNMCE)」を制定する法律が承認されたことをトランプ氏に伝えたと述べた。

この法律には、国内で「重要鉱物」「戦略鉱物」を定義する役割を担う委員会または評議会の設置などが盛り込まれている。

ブラジルのレアアース埋蔵量は約2,100万トンとされ、世界で2番目の規模を誇る。最大は中国で、約4,400万トンを保有している。ただし、ブラジルでは国土の約25%しか地質調査が進んでおらず、未発見の潜在資源が非常に大きいとみられている。

ルーラ大統領は次のように強調した。

「パートナーシップを望む国には、ブラジルはいつでも門戸を開く。しかし、我々はこれらの資源を単に輸出するだけの国にはなりたくない。ラテンアメリカの銀、ブラジルの金、そして鉄鉱石で起きたことを繰り返したくない。国内で加工・変換できたはずなのに、それをしてこなかった。レアアースについては、我々はその姿勢を変えるつもりだ」

<ビザの取り消し問題>

ルーラ大統領は、ブラジルでのクーデター未遂事件の裁判を理由に、米国が報復措置として一部のブラジル当局者およびその家族に対してビザ制限を課している問題について、対象者のリストをトランプ大統領に直接手渡したと明らかにした。

ビザ停止措置の一部はすでに解除されたとされるが、依然として制裁が続いている人物がいる。ルーラ氏によれば、その中には アレシャンドリ・パジーリャ保健相の10歳の娘や、連邦最高裁(STF)の複数の判事も含まれているという。

今回の訪米には、以下の閣僚・高官が大統領に同行した。
マウロ・ヴィエイラ外相
ウェリントン・セーザル司法・公安相
ダリオ・ドゥリガン財務相
マルシオ・エリアス・ホーザ開発・産業・通商・サービス相
アレシャンドリ・シウヴェイラ鉱山・エネルギー相
アンドレイ・ホドリゲス連邦警察(PF)長官

<両国通商関係の経緯>

ブラジルと米国の通商関係は、2025年以降、ドナルド・トランプ米大統領が第1期政権時と同様の保護主義的政策を再び導入したことで、緊張が続いている。

対立の発端となったのは、米国が鉄鋼とアルミニウムの輸入に 25%の関税を課したことで、これらの主要供給国であるブラジルは大きな影響を受けた。

米国側は、この措置の理由として 経済的要因と政治的要因が複合していると説明していた。

さらに、2023年1月8日の暴動事件をめぐる裁判に関連し、ブラジル司法の判断を背景にブラジル連邦最高裁(STF)への批判も米国側から示されていた。

2025年4月には、米国が「通商上の相互性が欠けている」として、複数のブラジル産品に追加関税を導入。ブラジル政府は外交交渉を強化し、後にこの問題を世界貿易機関(WTO) に提起した。

同時にブラジル側も、さらなる米国のエスカレーションを防ぐため、相互主義や報復措置などの国内法的手段を強化した。

2025年末から今年初めにかけて、米国は一部の製品を関税対象から外し、また“関税爆弾”を 一時的な約10%のグローバル関税に置き換えるなど、部分的な後退を見せた。しかし、鉄鋼やアルミニウムなどの分野では依然として高関税が維持されている。

ブラジル代表団は、8日(金)にブラジリアへ戻る予定となっている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)