歴史資料の違法販売、国立公文書館が警戒強める

2026年 07月 22日

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回収されたカシアス公爵の署名が入った書類(画像提供:Arquivo Duque de Caxias)

過去3年間で、ブラジルの歴史的文書が違法に競売へ出される事例が少なくとも10件確認されたと、国立公文書館が明らかにした。同館によると、こうした違法取引は近年増加傾向にあるという。

このため国立公文書館は、こうした事案への対応と、文書回収の確実な実施を目的とする専用部門を設置する準備を進めている。

「公的文書の大規模な売買が行われていることを把握しています。国立公文書館が行っているのは、国内各地のオークションサイトに出品されている文書を継続的に監視し、その所在を追跡することです」(国立公文書館の技術処理・保存・アクセス部門の責任者チアーゴ・ヴィエイラ氏)

同氏によると、目的は「公共の財産を本来あるべき場所──国立公文書館──へ戻すこと」にある。

例えば3年前、国立公文書館は連邦警察の協力を得て、インターネット上で違法に競売にかけられていた5点の文書を回収した。そのうちの1点は、カシアス公爵の署名が入ったもので、ブラジル国内の2州を結ぶ陸上電信線の設置を記録した文書だった(注:カシアス公爵(1803–1880)、本名ルイス・アウヴィス・ジ・リマ・イ・シウヴァ。軍事指導者としていくつもの国内の紛争を平定した功績から「平定者(O Pacificador)」として知られる。活躍は軍事分野にとどまらず政治の領域にも及び、19世紀ブラジル史における重要人物とされている)。

「これらの文書は、私たちの歴史における象徴的な瞬間を示す重要な資料です。歴史を語るうえで欠かせないものであり、史学がまだ十分に到達していない領域の空白を埋める役割も果たします」(国立公文書館の外交文書・古文書サービス責任者アリシア・ドゥハ・ロージ氏)

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)