Entrevista Bianca Gismonti ビアンカ・ジスモンチ

2014年 07月 27日

ビアンカ・ジスモンチ

6月29日(日)、30日(月)に丸の内コットンクラブで初来日公演を行ったビアンカ・ジスモンチ・トリオ。看板のビアンカは、エギベルト(エグベルト)・ジスモンチの愛娘だ。

エギベルト・ジスモンチの娘に生まれ育っただけあって、生まれながらに音楽は身近にあった。

「音楽と一緒に育ったようなものですね(笑)。兄のアレシャンドリと一緒に10代から音楽を演奏していますし、父と一緒に世界中を旅しました。むしろ、日常的に音楽を聴いたり演奏したりすることを、ずっと当たり前のことだと思っていました。母(へジャーニ・メデイロス)は女優でしたけど歌が好きで、家でいつも歌を歌っていました」

音楽的な影響では、やはり父エギベルトからの影響は計り知れないという。

「仕方ないですね(笑)。音楽だと意識していないころも、物心ついてからも、父の音楽を当たり前のように聴いていましたし、共に演奏もしてきましたからね」

9歳で、アントニオ・アドウフォが主宰する音楽学校「セントロ・ムジカウ・アントニオ・アドウフォ」で学び、その後、サラ・コーエン、ミリアン・グロスマンなどに師事した。

「学校は2年間。その後は個人教授で音楽を教わり、リオデジャネイロ連邦大学でミリアン・グロスマンにピアノを専門に学んだのは2001年からです」

クラシック音楽、ジャズ、ブラジル音楽全般と、さまざまな音楽を内包している父ジスモンチの音楽を聴いて育ったビアンカは、その後にであったあらゆる音楽に、ごく自然と親しみ、吸収していったのかもしれない。

「父がアラブ系でオリエンタルの血が入っているせいかもしれませんが、日本人ピアノ奏者HIROMI(上原ひろみ)の音楽もとても好きです。聴くようになって5年くらいになりますが、最近、彼女に捧げた曲を書いたので、近く発表するかもしれません」(次ページにつづく)。

(文/麻生雅人、撮影/米田泰久、写真提供/COTTON CLUB)