ファビアーノ・ファウストのハイパーリアル・ミニチュア作品展

2014年 08月 20日

ファビアーノ・ファウスト

パラナ州クリチバ市のサラ・ド・アルチ・ポプラール(現代アート・ルーム)で8月18日(月)から「ミニチュアの中の記憶~ファビアーノ・ファウスト作品展」が開催されているとパラナ州政府が告知している。

ファビアーノ・ファウストはサンタカタリーナ州ジョインヴィーリ市に生まれたが、幼少時にクリチバ市に移住して同市で育ち、今も同地で活動している現代アート作家。

段ボール、セメント、アルミ、木材、プラスチックなどの素材を使って、緻密なハイパー・リアル・ミニチュア・アートを制作している。ミニカーのプレゼントをもらったことがきっかけで、36歳からミニチュアアート制作を始めたという。

街の風景をミニチュアで作り続けるファビアーノさんの作品は、実に緻密に作られている。飲食店なら、壁や看板、窓枠などの外装から、椅子やカウンターなどの内装はもちろん、カウンターの上の調味料、テーブル上の紙ナプキン、レジのガラス版に貼られたクレジットカードのシールまで、細部にわたって、現実にありそうな風景がリアルに表現されている。

ゴミ箱のサビ具合、外壁に描かれたグラフィティ、窓ガラスの擦り傷、レンガ壁の削れに至るまで再現され、年季の入った建物は時代も感じさせる作りになっている。日中か夜間か、電球の光による色の見え方までも再現されている。

ファビアーノさんが作るミニチュアは、幼少時代を過ごした旧市街区の情景を彼の記憶に基づいて作り上げた作品もあれば、想像力を駆使して作り上げた作品もある。

題材はブラジルの風景だけに限らず、外国のものもある。大の映画好きというファビアーノさんの作品には、数々の映画もインスピレーションを与えている。ファビアーノさんが好きな映画は「ブレードランナー」、「酔いどれ詩人になるまえに」、「吸血鬼」(ロマン・ポランスキー監督作品)、「タクシードライバー」など、とのこと。

ファビアーノ・ファウスト

「ミニチュアの中の記憶~ファビアーノ・ファウスト作品展」
期間:2014年8月18日~10月15日
会場:サラ・ド・アルチ・ポプラール(現代アート・ルーム)
住所:パラナ州クリチバ市旧市街区(セントロ)、サウダーニャ・マリーニョ通りs/nº
開場:月~金、10時~18時
問い合わせ:(41) 3321-4743 | www.sap.cultura.pr.gov.br
入場料:無料

(文/麻生雅人、写真/Kraw Penas/SEEC)