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経済活動(農業)で森を再生。アマゾンにおけるアグロフォレストリー(森林農法)の試み

フサオマキザル

映画「アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう!~」の公開に先立ち1月14日(水)、配給会社クロックワークスの主催で一般試写会が開催された。

この映画は、一匹の子ざるの目を通してアマゾンの熱帯雨林や、森で暮らす生き物たちを紹介する映像作品。生物学者や研究者の協力を得て、アマゾンの森林のありのままの姿を映し出している。

上映終了後には、アマゾンの熱帯雨林の現状や、伐採された森林の再生活動に詳しい長澤誠フルッタフルッタ代表取締役をパネラーに迎えてアマゾンの今についてのトークショーが開催された。フルッタフルッタはブラジルのアマゾン地方原産の果実アサイーを日本にはじめて紹介したパイオニアで、アサイーをはじめとするアマゾンフルーツのピューレを現地生産者から輸入している企業だ。

長澤誠社長

映画の舞台となっているのは簡単には人間が入り込めないような森の奥地だが、森林伐採の危機にさらされている現実が描かれている。実際、そんな森の奥でも伐採が行われている場所はあるという。

「上を飛行機で飛ぶとわかるんですが、どこまでも豊かな緑が続いている景色の中に、ところどころハゲた場所があるのがわかります」(長澤誠氏、以下同)

森林伐採

長澤氏によると、森林伐採が行われる要因には資源開発や農地開発などさまざまな理由があるが、そのひとつに木材自体が取引の対象となる違法な商業伐採があるという。

「まずお金になる大木を切り出して、残った草木を焼くという方法がよく使われているようです。木が伐採されて裸になった土地には食肉業界の関係者が牧場を作ることもあります。牧場ができて人が住むようになって道ができると、道にそってまた森林伐採が広がっていきます」

IBAMA環境保全会議

そして木材の違法伐採が行われる背景には、貧困があると長澤氏はいう。

「サンパウロをはじめ経済活動が活発に行われている大都市はブラジルの南の方に多く、反対に国の北部は産業の発展が遅れており、貧困世帯が多いといわれています。そうした貧困世帯の人々がやとわれて伐採を行うケースも少なくないようです」

農地としての開発では、また異なる問題が起きている。

「大豆など、北半球の先進国で大量に需要のある農作物を作るために、畑がどんどん作られて、そのためにも森林は伐採されていきます。そのとき、多くの場合、作物は単一栽培(モノカルチャー)によって作られます。単一栽培は、お金になる、目的の作物だけを大量に作るわけですから一見、効率がいいように見えますが、アマゾンの森でこれをやるとまず失敗に終わるか、うまくいっても何年も長続きしません。なぜかといえば、単一栽培は作物が病気になると、一気に広まってしまうからです」(次ページへつづく)

(文/麻生雅人、写真上/(C) 2013 BILOBA Films – GULLANE – GEDEON Programmes – France 2 Cinema – GLOBO Filmes – IMOVISION – LE PACTE、写真中上/写真提供フルッタフルッタ、写真中下/Hebert Rondon/Ibama、写真下/José Cruz/Agência Brasil)
写真一番下は2014年11月7日、ブラジリア。アマゾンの森林伐採抑止対策計画を発表するルシアーノ・ジ・メネーゼス・エヴァリストブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)環境保護監督。写真パネルにあるパラー州アウタミラ市カステロ・ドス・ソーニョの近郊をはじめ、国道163号線沿いに森林伐採が増加していることは、同年9月に社会環境研究所(ISA)も指摘している

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