在日ブラジル人たちの熱いイベント「Novos Talentos」愛知県のタイラ・サトウが優勝 

2013年 11月 8日

ノーヴォタレント

11月3日(文化の日)、「Novos Talentos」(主催:ブラジル総領事館)というイベントが群馬県大泉町の「文化むら」で、初開催された。企画したのは、プレゼンターで在日ブラジルの間で絶大な人気を誇るジョニー佐々木。「日本に住むブラジル人に常に夢を持って生きて欲しい」という、彼の熱い思いから、イベントは生まれた。

ブラジル人は踊るのも好きだが、歌も大好き。愛知県や静岡県のカラオケ屋さんでもブラジル人需要が多い。店の中には、カラオケ機器以外、何もないスペースを貸し出して、カラオケしながらシュラスコパーティーができるサービスを提供する店も。

出場したのは事前審査で選ばれた30名の候補者たちだが、WEBを通じて集まった参加希望者は100名以上だったという。

客席が300席あるイベント会場となった「文化むら」も、これまでどんなイベントでも満席になったことがなかったそうだが、この日は立ち見まででばかりか階段まで人が溢れ、延べ約600人が来場するという大盛況ぶりだった。

そんな、ただでさえ熱気溢れる会場は、コンテスト中、感情を露わにして歌う候補者たちの熱さでさらにヒートアップ。それを見る観客の顔にも涙が溢れて…。舞台も客席も一体となって、そこにいる全員がフルスロットルの感情をやり取りし、共有している姿は、なんともブラジル人たちらしい光景だった。

もう一人の企画者で、実業家でもあるビアンカ石田のスタッフがヘアメイクを担当。日本で最も優秀なブラジル人カメラマンの一人、アレックス·サントスが記録を残して、イベントを支えた。

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優勝したのはThayla Sato タイラ・サトウ(写真上)、準優勝はMayara Hayashi マヤラ・ハヤシ、三位にはRegiana Kataoka ヘジアーニ・カタオカに決まった。

最後のステージでは、3人が興奮にもまれながら一緒に歌った。参加者も、観にきた者も、企画した者も、お金を出してくれた者も、審査した者も、皆が「素晴らしい!」と感じた素敵なイベントだった。

既に、2014年用の2回目も計画されている。ポルトガル語で歌うという条件をクリアすれば、ブラジル人以外でも参加できるよう検討されているとのこと。

(文/加藤元庸、写真/アレックス·サントス)
写真一番上は、左からヘジアーニ・カタオカ、マヤラ・ハヤシ、タイラ・サトウ、ジョニー佐々木