<Entrevista> ファビオ(横浜マリノス)

2014年 02月 2日

ファビオマリノス

Jリーグで活躍するブラジル人サッカー選手のインタビュー・シリーズ。今回は横浜マリノスのファビオこと、ファビオ・アギアール・ダ・シウヴァの登場です。2013年に期限付き移籍でマリノス入りしたファビオは2014年度から正式に契約。活躍が期待されています。

--地球の反対側でサッカーをする気持ちはどうですか。

「文化の違いはありますが、日本人はブラジル人に友好的なので、私にとっては素晴らしい経験です」

--ブラジルサッカーを日本サッカーに適応させるのは難しいですか。

「ブラジルサッカーは、技やいわゆる個人の質に重きを置きますが、日本サッカーはスピードとフィジカルに重きを置きますね。違いはありますが、うまく合わせていきたいです」

--ブラジルではボランチとしてプレーしていたらしいですが、契約の時はどのポジションでオファーがかかったのですか。

「ブラジルではボランチとディフェンスと両方やっていました。マリノスではディフェンスとしての契約でした。どちらにしても重なる部分もあったりするのでどこでプレーするのも問題はないです」

--日本で文化、言葉の違いから何か面白い経験はしましたか。

「レストランに行った時に、言葉がわからないので手まねで表現したり、メニューを指でさしたりして注文しています」

--チームメイトとのコミュニケーションはどうですか。

「ピッチ上では特に言葉は要らないね。みんなサッカーが分かってる者同士だから通じ合えることが多い。ただ、簡単なことは分かったほうがよりスムーズにいくかも知れない」

--サッカーを始めた時に日本でプレーすることを想像していましたか。

「正直言うと、思っていなかったです。いつか海外でプレーはしたいと思っていたし、移籍情報はチェックしていました。だけど、まさか日本でプレーするとは思っていなかったです」

--サッカー選手を夢見る子供たちにメッセージをお願いします。

「自分の経験から言えることは、神様を信じ、自分の夢を信じることです。なぜなら多くの壁が待ち構えているからです。私は日本に来る前ブラジル3部でプレーしていました。そこから日本の4部のチームに移籍したのですが、そんな私に友人達は言いました。ブラジル3部のチームから日本4部のチームに行くなんて頭がおかしい。つまり、チャンスはほぼ0だと思われていたのです。でも私はその困難に挑戦し、信じてプレーした。なぜなら成果は後に付いてくると分かっていたから。そして今は1部の伝統ある横浜マリノスでプレーしている。だから信じること!! そして、一生懸命プレーし自分のする事に正直になること!!」

--ワールドカップについてはどう思いますか。

「日本は私にとって第2の祖国という認識があります。日本がいい成績を収められる事が出来れば私も嬉しいよ。でもブラジルがいるからね...」

--日本代表の注目選手は誰ですか。

「香川だと思います。でも、一緒にマリノスでプレーしている中村俊介が一番尊敬している選手ですね」

--ワールドカップの優勝国はどこだと思いますか。

「ブラジルですね。みんながブラジルを応援しているよ」

--決勝はどこ対どこになると思いますか。

「ブラジル対アルゼンチンになってもらいたいですね。そしてブラジルに優勝してほしいです」

(文/勝田道徳、写真/Getty Images)
写真は2013年7月23日、日産スタジアム。横浜マリノス対マンチェスター・ユナイテッド戦でダニー・ウェルベックと競り合うファビオ