カーニバルの”顔”、ヘイ・モモ、カーニバルの鍵を授与される

2014年 03月 1日

reimomo2014

カーニバルに欠かせない役者に、Rei Momo ヘイ・モモ(モモ王)、Rainha do Carnaval ハイーニャ・ド・カルナヴァウ(カーニバルの女王)、Princesa do Carnaval プリンセーザ・ド・カルナヴァウ(カーニバルの王女)という王室メンバーのキャラクターがある。

このヘイ・モモはブラジル各州のカーニバルごとに存在する。毎年、各地のコンテストで選出されるが、地元在住の成人(18歳以上)という条件が多いようだ。

ヘイ・モモは、毎年「カーニバルの鍵」を授与され、彼が持っている鍵で扉が開かれ、カーニバルが幕開けするという設定。ヘイ・モモとカーニバルの女王は、カーニバルの最初の出場グループの先頭に立ち、お祭りの幕開けを演出する。

2014年のリオデジャネイロのヘイ・モモに選ばれたのは、Wilson Dias da Costa ウィウソン・ヂアス・ダ・コスタさん。2月28日(金)、リオのボタフォーゴにある市長公邸にて、エドゥアルド・パエス市長から「カーニバルの鍵」が授与されたと同日付け「G1」(電子版)が伝えた。

しかしヘイ・モモの役割はカーニバルの開幕だけではない。1年を通して、テレビに出たりイベントに出演したりして、カーニバルに関するPRを行う。そのため選出には貫禄だけでなく、会話やユーモアのセンス、人柄なども大きく影響するといわれている。

2013年にはヘイ・モモ(扮していたのはMilton Rodrigues ミウトン・ホドリゲスさん)は王女を連れて日本にも来日。ブラジル文化イベント「ブラジルの色」や、浅草サンバカーニバルに出演した。

最も目立つのは、やはりリオのヘイ・モモだろう。これまで選ばれた人は恰幅のいい人が多い。ギリシャ神話に由来するというもともとの伝説上のキャラクターのイメージなのかもしれない。あるいは、巨漢の男と絶世の美女の組み合わせが絵になるからか?

(文/加藤元庸、写真/Tomaz Silva/Agência Brasil)
写真は2月27日(木)、人権局が行う子供や若者を暴力から守るキャンペーンの発表式典に呼ばれたヘイ・モモ(右)と、マリア・ド・ホザーリオ人権局長官