2014年に起きた5回のW杯抗議デモ
2014年 04月 19日4月15日に5回目となるワールドカップの出費などに異議を唱えるデモが行われたことを受けて、現地メディア(「ヴェージャ」、電子版)が2014年に入って行われたサンパウロでのW杯抗議デモの様相を振り返った。
1回目は、1月25日。破壊活動を目的にするブラックブロックが、民間人が乗っていたフォルクスワーゲンに放火するなどの暴力行為が起きた。銀行、バス、公共施設などの破壊もあった。146名が逮捕され、そのうちの一人ファブリシオ・シャヴィスは警官から発砲を受けた。
2回目は2月22日。262名が逮捕された。軍警察による「ケトリング」と呼ばれる作戦が取り入れられた。暴力行為が起こせないように、大勢の警察官が輪になってデモ参加者のグループを取り囲んだ。取り囲まれたグループの中にはジャーナリストも含まれていた。
3回目は3月13日。軍警察によると、ラルゴ・ダ・バタタに1500人が集結した。それ以上の1700人の警官がデモに同行。パウリスタ大通りで銀行や商業施設の破壊行為があった。地下鉄の入口が一部封鎖され、その間、外に出られない人もいた。
4回目は3月27日。参加者は約800名。シクリスタ広場からプブリカ広場までを行進した。
5回目は4月15日。パウリスタ大通りからヘボウサス大通りを行進。ブラックブロックによる銀行や公共施設の破壊行為があり、54名の逮捕者が出た。
(文/麻生雅人、写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)
写真は1月25日、サンパウロ美術館(MASP)前に集合した約1000人