“ブラジルの味”を追求した人気クラフトビール「コロラード」

2014年 04月 27日

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4月30日(水)~5月6日(火・振替休日)に伊勢丹新宿店で開催されるブラジルフェア「アブラッソス・ド・ブラジル~ブラジルの抱擁」では、日本初上陸や先行発売される商品も数多く並ぶ。

ブラジルで近年、じわじわ人気が高まっているクラフトビール、「コロラード」もそんな中のひとつだ。

ビール大国のブラジルでは、大手メーカーによるビールが市場のほとんどを占めているが、日本のビールなどと比べると味は薄味。しかし、中西部から南部を中心に、小規模なブランドが作っているクラフトビール(地ビール)は、ドイツビールの製法の影響も大きく味も個性的なものが多い。

クラフトビール人気が高まる中、世界各地で開催されている「Mondial de La Bière 世界ビール祭」のブラジル版第一回が2013年11月14日~17日にリオデジャネイロで開催されている。イベントには約2万人のクラフトビール・ファンが駆けつけたという。

さて。数あるクラフトビールの中でも、サンパウロやリオを中心に人気なのが、熊のブランドロゴで知られる「コロラード」のビールだ。

1995年に、サンパウロ州ヒベイラォン・プレットに設立された「コロラード」は、厳選された麦芽とホップに加え、マンジョッカ芋、サトウキビから作った黒糖、コーヒー、蜂蜜、カスターニャ・ド・パラー(ブラジル・ナッツ)など、ブラジルならではの素材や、グアラニー帯水層とよばれる地下水を使って独創性のあるビールを作っている、まさに“ブラジルの味”を追求したビールだ。ヒベイラォン・プレットに古くから伝わるビール醸造法を土台にしながら新しい技法も取り入れて、ブラジル人のアイデンティティを活かしたビール造りを心がけているという。

また種類も豊富で、20種類以上がある。今ではブラジルの15の州で販売されているほか、アメリカ合衆国、ヨーロッパにも輸出されている。

そんな「コロラード」のビールは、国際的な評価も高い。2013年にカナダとフランスの世界ビール祭で金メダルを受賞したほか、先述の「Mondial de La Bière 世界ビール祭」で行われたコンテスト「MBeer Contest Brazil」では、「Ithaca(イタカ)」が金メダルを、さらには、樽の中で熟成させるプレミアム・ビールの「Ithaca Oak Aged(イタカ・オーク・アジェッヂ)」がプラチナ・メダルを受賞している。

今回、伊勢丹新宿店「アブラッソス・ド・ブラジル~ブラジルの抱擁」にお目見えするのは、「Bertho(ベルトー)」と「Vixnu(ヴィッシヌ、ヴィシュヌ)」。各々60点限りの販売となるとのこと。

「Bertho(ベルトー)」は、Bertholletia Excelsa(カスターニャ・ド・パラーの油脂)で作られたアメリカン・ブラウン・エール。だから略してベルトー。モルトの甘味とカスターニャの甘味が融合、唯一無比の味とパラー州の文化が詰まっている。

「Vixnu(ヴィッシヌ、ヴィシュヌ)」は、黒糖を原料に加えたインペリアル・インディアペールエール。モルトとマラクジャが織りなす感じの良い苦みが特徴。2012年のアメリカ・ビール・カップで金賞を受賞しています。ちなみに「Vixnu(ヴィッシヌ、ヴィシュヌ)はヒンドゥー語とのこと。

(文/麻生雅人、写真/divulgação)