サンパウロ州がサポートする低価格食堂「ボン・プラット」
2014年 06月 29日「ボン・プラット」は、低コストでバランスの取れた食事を提供するサンパウロ州の食堂ネットワーク。海岸線から内陸部まで、サンパウロ市内をはじめ大都市圏内でこれまでに43店舗を運営、毎日74400食以上を提供してきた。
6月25日(水)、サンカルロス市に44店舗目、27日(金)にはマリリア市に45店舗目の食堂がオープンしたと、サンパウロ州社会開発局が発表した。
栄養価が高く低価格の食事を提供している「ボン・プラット」は、低所得者層や高齢者、社会的に脆弱な立場にいる人たちの生活を支えている食堂。はじまったのは2000年12月で、以前はサンパウロ州の農業・食料供給局が管理していたが、2011年1月19日以降は、同州社会開発局が管轄している。
州政府はこの約13年間で1億2000万以上の食事を供給、2億7300万ヘアイスを投資してきたという。
400カロリーの栄養価がある朝食セットは一人前0.50ヘアイス。実際は1ヘアウ30センターボだが、州政府が0.80ヘアイスを助成している。
1200カロリーの栄養価がある昼食セットは一人前1ヘアウ。昼食セットのメニューには、米、フェイジョン豆、ファリーニャ(マンジョッカ粉)、サラダ、肉、ジュース、フルーツ、パンが使われている。6歳未満の子どもは昼食が無料で食べられる。こちらは、一人前の総額4ヘアウのうち州政府が3ヘアイスを助成している。
昼食サービスは10時半からはじまり、各ユニットの割り当て分がなくなるまで。割り当ては800~2240食で、各地域の需要や人員などによって変わるとのこと。
また、食事以外の生活支援サービスも行っており、サンパウロアクセスプログラムによるインターネット無料利用サービスや、職業資格訓練コースも実施している。
(文/麻生雅人、写真/Vagner Campos/A2 FOTOGRAFIA)
6月25日、サンカルロスにオープンした44番目の「ボン・プラット」のオープニング・セレモニーに参加したジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事(右)