公共サービスから観光利用まで、広がるセグウェイ利用
2014年 08月 24日立ち乗り走行用の電気自動二輪車セグウェイの公共利用がブラジル各地で広がりつつある。
セグウェイはアメリカ合衆国の発明家ディーン・ケーメンが中心となり発案され、2000年代初頭に実用化されている。2002年にアメリカ合衆国で一般発売され、2004年以降はワールドワイドで展開を開始。ブラジルには2006年に上陸した。
ブラジルでは2007年頃からテレビなどで話題になり、ベロオリゾンチ市、クリチバ市などが早くから市の警備などでテスト導入をしていた。
フォルタレーザ市では2008年に10台のセグウエイを購入して、ベイラ・マール大通りを軍警察が24時間体制で警備するために正式利用をはじめている。サンパウロではグアルーリョス空港でも市保安官に利用されている。
利用しているのは警察や市保安官だけではない。パラナ州では2011年より、クリチバ市の旧市街区や歴史地区をめぐる観光客のためにセグウエイを利用するプロジェクトを実現している。レギュラーのプロジェクトで観光用にセグウエイを利用したのは、同州がブラジルで初めてだったそうだ。
サンパウロ市では、観光案内員がセグウェイを利用、移動インフォーメーションセンターを稼働させている。これはワールドカップに向けて2014年5月に観光情報センター(CTIs)を市内数カ所に新設した際に導入されたもの。搭乗員はバイリンガルで、地図や各種パンフレットも持って移動しているという。
また、セグウェイは民間企業も活用しはじめている。
リオデジャネイロ市、コパカバーナにある観光サービス会社イージーウェイは2013年末からセグウェイをシティツアーに取り入れている。料金はコースによって異なり、コパカバーナだと一人1時間120ヘアイス(レアル)、約5500円(1ヘアウ(レアル)=45.587009円で換算)だが、クーポンサイトでは約半値の割引チケットも売られている。
(文/麻生雅人、写真/Kelsen Fernandes/Fotos Públicas)
8月23日(土)、サンパウロ市。観光案内に利用されているセグウェイ