サンタカタリーナ州の第三次同時期多発襲撃、収束方向か
2014年 10月 8日ブラジル南部のサンタカタリーナ州軍警察が9月7日(火)に、6日(月)の夜から7日(火)朝にかけて計4件の同時期多発襲撃事件があったことを公表したと、現地メディア(「OUL」)が報じた。
同州では犯罪グループといわれるプリメイロ・グルーポ・カタリネンシ(PGC)によるものとされる「第三次同時期多発襲撃(暴力の波)」が9月26日(金)から発生、政府施設への襲撃やバスへの放火などが相次いでいる。
襲撃で標的となっているのは、主に警察署や、公共施設、公共交通機関など。
同時期多発襲撃がはじまってから11日目のこの日に襲われたのも、2台のバスと2件の学校だった。先週の時点で1日あたり平均13件の襲撃があったことを考えると、襲撃のペースは落ちてきていると「OUL」は報じている。
同日の時点で、襲撃は同州内の31都市に及び、91件を数えているという。うち、バスへの放火は41件とのこと。死者はすでに3名出ており、うち2名は軍警察との衝突で死亡している。クリシウマ刑務所では刑務官1名が命を落とした。警察は事件に関与したとみられる44名の大人と13名の青少年を逮捕している。
警備局は、4日(土)以降に法務省の協力を得て国家公安部隊を導入するなど、重点的に警備対応を行っていることが襲撃を減少させたコメントしている。また、ハイムンド・コロンボ州知事(PSD)は統一選挙に出馬するため約1か月職務を離れたいたが、再選を果たして復帰している。
国家公安部隊と連邦道路警察(PRF)は、隣接するパラナ州の州堺に検問を設けて武器や麻薬の流入の阻止を試みているという。同時期多発襲撃の指示は、刑務所に収監されている組織の幹部たちから出されていると見られているという(次ページへつづく)。
(文/麻生雅人、写真/Blog do Jaime Notícias de Blumenau)
写真は10月7日(火)、サンタカタリーナ州ブルメナウ市。ヴァーリ・ド・イタジャイーでもバス放火事件が起きた