ブラジル、エボラの疑いのあった患者は陰性でも、引き続き対策の徹底を確認

2014年 10月 15日

カスカーヴェウ市 エボラ感染が疑われる男性

世界保健機構(OMS/WHO)は、最も有効な手段として、感染が蔓延している国からの出国をコントロールしている。

現時点で、エボラウィルスに感染している疑いのある77名が、ギニア、リベリア、シエラレオネからの出国を足止めされている。

ブラジルへはこの3国からの直行便は飛んでいないので、感染者がダイレクトにブラジルに上陸することはない。

またキオーロ大臣は、世界保健機構(OMS/WHO)がエボラ感染を認定したブラジル人が国外で見つかった場合、国内で受け入れる用意も準備していると語った。大臣によると、この3国に滞在しているブラジル人は少ないため、そのリスクは低いとのこと。人数はギニアが32名、リベリアが25名、シエラレオネが10名だという。

ブラジルで最初にエボラ感染が疑われた男性はギニア出身の男性で、ブラジルに20日間滞在していた。発熱があったためカスカヴェウの緊急治療室で検査された後、速やかにリオデジャネイロの国立エヴァンドロ・シャーガス感染症研究所へ移送された。2つのテストが終わるまで隔離され、テストは陰性に終わった。現在、患者は元気だが、発熱の理由を正確に確認するためまだ研究所に入院している。

(パラー州で)最初にエボラの検査をしたときは、医師がエボラに感染する可能性もあるため、精密な検査は行うことができなかった。この時検査にあたったのは、ふだんHIVやデング熱、マラリアを検査している医師たちだった。

ギニアはエボラが流行している西アフリカにある国。同国では最低でも1350人がエボラに感染し、2014年の初めから数えると778人が出血熱で命を落としている。

(記事提供/Agência Brasil、訳文/麻生雅人、写真/Vanderlei Faria/SECOM Cascavel Pr)
写真は10月10日、パラナ州カスカーヴェウ。エボラ感染の疑いが公表された患者がリオに搬送された

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