カテゴリ : 社会
2015年 02月 28日 08:07
デモの際もユーモアのセンスを交え、見る人に強烈な印象を焼き付けさせる方法は、ブラジルではおなじみの光景だが、リオ・グランデ・ド・スール(リオグランジドスウ)州ポルト・アレグレ(ポルトアレグリ)では26日、自転車運転手たちが裸で自転車にまたがって抗議する姿が見られた。
これは、2011年2月25日に起きた惨事から丸4年が経ったことにちなんで行われたものだ。
その日の午後7時30分頃、同市のシダーデ・バイシャ地区で、サイクリングを楽しんでいた集団に黒い乗用車が突如突っ込み、合計で17人を撥ねるという事件が起きた。
この車の運転手は、下車してリンチに遭うのを恐れ、被害者を助けようともせず逃走した。この事件で逮捕されたリカルド・ネイス容疑者は、中央銀行に勤務するエリートでもあった。
ネイス氏はサイクリング愛好者と口論になり、「彼らから逃げるための正当防衛だった」と釈明、ひき逃げも不可抗力としたが、被害者側は「轢いたのは意図的だ」として抗議していた。
結局、この事件に関しては4年が経た現在も判決が出ていない。今回の抗議行動はそうした状況に不満を抱く人たち約30人が集まり行なわれた。
彼らは自転車のペダルを踏み込むことをを意味する「ペダラーダ」と裸を意味する「ぺラーダ」をかけて「ペダラーダ・ペラーダ」と銘打った抗議を行った。参加者の中には顔にネイス容疑者のマスクをつけた人も多かった(26日付「G1」サイトより)。
(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Filipe Castilhos/Sul21 (26/02/2015))
2月26日、ポルトアレグリ市。裸で自転車にまたがり抗議をする市民
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