屋根の上に武装強盗!? 教会が重装備警察車両に囲まれる
2015年 05月 24日ある秋の日(昨日)、チャイムが鳴ったので出てみると、教会の表に警官と警察車両が2台。
しばらくしてまた、チャイム。今度は重装備した警官たちと車両が2台。しかも教会の前を封鎖するように停まっています!!
「だいじょうぶですか?」「中はどうなってますか?」とインタホンで聞いてきます。
ブラジル人の教会メンバーで、電気工事技師のホベルトもいます。彼も警官も私と話をしたそうに見えたので、外へ降りていきました。
会ってみると、「強盗団が入って、屋根にも登っていると緊急通報が近隣からあったから急行しました」とのこと! なんと、拳銃だけでなく、自動小銃も手にして半分構えています。お向かいや近所の人も、恐る恐る家から出てきて教会を見ています。
しかし、屋根に登っているのは、うちの教会員で大工さんのルイスたち。床のタイル貼りと、屋根や雨どいの雨漏りを修理してもらっていたのです。
「だいじょうぶ、私はここの牧師で、彼らはうちの教会メンバーで、仕事を頼んでるだけです。今日は作業着じゃなくて私服で来てるから、通報した人が勘違いしたんでしょう」
警官たちは少し怪訝な顔をしていましたが、「どうしたの?」とルイスたちが出てきて私と仲良く話している様子をみると、少し安心したようでした。私がみんなを紹介して、ルイスたちは苦笑い。警官たちも笑いながら握手して帰って行きました。
「今日は勘違いみたいだけど、何かあると誰かが通報してくれて、重装備したお巡りさんが急行してくれるって言うのは、心強いですよ。ありがとう」といって見送りました。握手した手はみんなゴツゴツしていて、軽くたたいた背中は防弾チョッキでがっつりしていました。
ブラジルでは自分の身は自分で守らないといけないので、いろいろと考えさせられます。
(写真・文/徳弘浩隆、記事提供/ 徳弘浩隆(トクロン)facebook)