“ブラジルのスイス”カンポス・ド・ジョルダォンへの観光客に変化
2015年 07月 9日世界各国からの移民が暮らすブラジルには、さまざまな国の文化が息づいている。サンパウロ州の東部にある高原地帯に位置するカンポス・ド・ジョルダォン市は、涼しい気候とヨーロッパ風の建物が多い景観から、“ブラジルのスイス”とも呼ばれている。
夏は避暑地として多くの観光客が訪れるこの街には、冬季にもヨーロッパ気分を味わうためか、大勢の観光客が集う。ブラジルでは冬にあたる7月~8月には国際音楽祭が開催されることでも知られている。
また、7月9日(木)は護憲革命記念日としてサンパウロ州では祝日になっていることから、この週末にかけて250万人の観光客の来訪が見込まれているという。現地メディア「G1」(7月8日づけ)が伝えている。ホテル・ポウザーダ協会によると、約12000のベッドが用意されているが、8日の時点で稼働率は90%となっているという。
ホテル、レストラン、バー等の組合(Sinhores)のパウロ・コスタ代表によると、今年の冬の最初の週末への期待を語った。
「ここ最近の寒さは、観光客の誘致に有利と考えられます。そのためシーズンを通して(この週末の)稼働率は好調だろうと確信しています」(パウロ・コスタ代表)
週末にかけて稼働率は98%まで上がると見込まれている。
また組合によると、同地への観光客のうち最も多いのは、例年ではサンパウロ市も地方も含めた、サンパウロ州内からの来客だったという。しかし今年は、(ブラジルではサンパウロ州より赤道に近苦に位置する)北東部や北部からの観光客の予約が多いという。
「これまでカンポス・ド・ジョルダォンへの観光客は8~10名のグループでやってくることが主でした」(パウロ・コスタ代表)
カップル向けの3日間のパッケージ料金は、日本でいうペンションに近い経営形態の宿泊施設であるポウザーダでの平均は約600ヘアイス。高級ホテルでは1500~2000ヘアイスと価格が異なる。8000ヘアイスで超豪華な宿泊パッケージが体験できる。
「シーズンのピーク時期には価格は上がります。真夏のビーチと同様に、平均で約30%高くなります。価格設定は宿泊施設によってサービスに相応して変化します」(宿泊施設とグルメ協会のルイス・ペドロ・ナサン代表)
またカンポス・ド・ジョルダォンでは7月4日(日)から第46回カンポス・ド・ジョルダォン冬季フェスティバルが始まっており、8月4日(火)まで、連日さまざな公演が行われる。同フェスは南米最大のクラシック音楽の祭典として知られているという。
(文/麻生雅人、写真/Paulo Pinto/Fotos Públicas)
写真は7月9日、カンポス・ド・ジョルダォン