ブラジルの絵本画家ホジェル・メロ展、ちひろ美術館・東京にて今日から開催。ブラジル国籍の人は入館料が無料に

2015年 08月 4日

ホジェル・メロ
図版上:ホジェル・メロ  『Maria Teresa(マリア・テレーザ)』より 1996年(個人蔵)

ブラジルをはじめ世界各地やを旅して出会った、各地に伝わる伝説や伝統芸能、自然の姿などを描き続けるホジェル・メロは、物語などや題材によって、自在に技法や作風を変化させる。特に、多様な文化を持つブラジルの姿を単一の手法で描くことは不可能だとメロ氏は言う。

出会った子どもたちや自然に対するホジェル・メロのあたたかいまなざしは、時には、自然環境の保護や児童労働などの社会問題をも浮かび上がらせる。

本展示は、2011年にドイツ・ミュンヘン国際児童図書館で企画されたものだという。同館で最初の展覧会が開催された後、ドイツ3カ所、日本、韓国、イタリアを巡回。各地で大きな関心を集め、再び日本へ帰ってきた。

今回の展示では、代表作から14冊の絵本原画約100点と同時に、ブラジル各地で集めた資料や、作品のインスピレーションの素となった民芸品なども展示される。また、ブラジルの現代の絵本原書50冊もあわせて展示される。

出会った子どもたちや自然に対するあたたかいまなざしが、時には繊細に、時には大胆に、時には幻想的に表現されているホジェル・メロの作品のリアルな息吹を、原画で体感できる貴重な機会、お見逃しなく!

マラニョン州などに伝わる、ブンバ・メウ・ボイ、ピレノーポリスのカヴァリャーダス(騎馬合戦祭)などブラジル各地の伝統芸能を題材にした作品も多いので、ブラジル文化が好きな人は必見だ。

また9月5日(土)17:30~19:00には、関連企画として臼田道成によるボサノヴァの弾き語りライヴも開催。東京大学文学部美術史学科卒の臼田氏による解説もあり。定員50名、参加費1000円(入館料別)。要事前申し込み。

「旅する芸術家 ホジェル・メロ」展
会期:2015年8月5日(水)~10月25日(日)
会場:ちひろ美術館・東京(東京都練馬区下石神井 4-7-2)
西武新宿線上井草駅下車徒歩7分
JR中央線荻窪駅より西武バス石神井公園駅行き(荻14)「上井草駅入口」下車徒歩5分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス荻窪駅行き(荻14)「上井草駅入口」下車徒歩5分

開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館。GW・8月10~20日は無休)、9/24(木)、10/13(火)
入館料:ブラジル国籍の方、高校生以下は無料、大人800円。ブラジル国籍の方の同伴者は半額
同時開催:「非戦 70 年 ちひろ・平和への願い」
TEL:03-3995-0612 / テレフォンガイド:03-3995-3001

いわさきちひろについて

(文/麻生雅人、図版提供/ちひろ美術館・東京)

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