ブラジル、ジウマ大統領が最大180日の停職に

2016年 05月 12日

ブラジル ジウマ 大統領 弾劾

5月12日(木)、ブラジルの上院は議会においてジウマ・ルーセフ大統領の弾劾法廷の設置をめぐる投票を行い、同日、過半数の賛成票を得て弾劾法廷の設置が認められた。

前日から行われていた審議につづいて投票は12日の朝6時22分からおこなわれ、81名の上院議員のうち78名が投票に参加(3名が欠席)。賛成は55票、反対は22票、無投票が1票だった。現地メディア「エスタダォン」が伝えている。

議会の決定を受けてジウマ大統領は最大180日の停職となる。この後、議会の弾劾法廷を経たのち、数か月後とみられている本会議の投票で3分の2の賛成票が集まると、ジウマ大統領の弾劾が成立する。賛成票が3分の2集まらなければジウマ大統領が復職が可能となる。ただし、上院での弾劾法廷の設置をめぐる12日の投票で、すでに賛成票は3分の2の54票を1票上回っている。

現地メディアのひとつ「UOL」によるとジウマ大統領は投票結果を受けて自らを「政治的、法的な茶番の犠牲者」と呼び、抗戦の構えをみせている。

ジウマ大統領の停職期間、政権はテメル副大統領が暫定政権を従えて引き継ぐ。

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(文/麻生雅人、写真/Beto Barata/Agência Senado)