リオのファヴェーラ、サンタマルタの丘に観光案内所、設置される
2016年 05月 15日ブラジル・リオデジャネイロ市ボタフォゴ地区に位置するファヴェーラ、サンタマルタの丘に、5月10日(火)、観光案内所がオープンした。
サンタマルタの丘は、マイケル・ジャクソンが1996年に自身のPV撮影をしたことでも有名になった。今でこそ観光スポットのひとつとしてガイド付きのファヴェーラ・ツアーも盛んに行われているが、かつては麻薬取引がはびこり日々抗争が勃発する超危険地帯だった。
2014年のワールドカップ開催に向けて2008年に治安維持部隊(UPP)が常駐。犯罪組織の掃討作戦が行われ、鎮定された後にようやく外部の者も出入り出来るようになったという経緯がある。
今回オープンしたの観光案内所は、オリンピック・パラリンピック大会期間中の観光客の増加を見据えて設置された。
大会中にリオデジャネイロを訪れる観光客は56万人、サンタマルタを訪れるのは1万人と予測されており、同地を訪れる人々への有用な情報提供が期待されている他、現地ガイドにとっても助け船として機能することになるという。
案内所の創設は、ペンキメーカーのコラウ社(Coral)のソーシャル・プロジェクト「Tudo de Cor para Você(彩りをあなたへ)」の一環で、リオ州観光局と提携して進められた(次ページへつづく)。
(文/シケイラ紀子、写真上/GERJ、写真下/Marcelo Horn/GERJ)
写真上、サンタマルタの丘の上にあるコルンバ広場に設置された観光案内所