カテゴリ : column エンターテインメント ビジネス ブラジル余話
2016年 06月 12日 01:26
ブラジルのビールと言えば、個人的にはSkol(スコウ)がまず初めに頭に浮かびます。数あるビールブランドの中でもスコウのビールはどの店に行っても必ず店頭に並んでいるほど人気のあるブランドです。
スコウのビールは特に苦味が少なくて、個人的にはあまり好きではないのですが、ブラジル人はどちらかと言えば苦味の少ないビールを好む人が多いようです。
ところで、このブランド名「Skol(スコウ)」とは、もともとスカンジナビア半島で話されていた言葉に由来するもので、乾杯をする際に北欧人が発声する言葉だそうです。ブラジルの「サウージ(Saúde)」に相当する単語です。
スウェーデン語では「skål」と書き、デンマーク語、ノルウェー語では「skaal」と書くそうです。これらの単語は本来「椀、コップ」という意味があります。興味深いことに、オーストラリアでは、一気飲みのことを「Skol」と呼ぶそうです。
さて、冒頭で記した通り、ブラジルにおいてSkol(スコウ)といえばビールのブランド名として認知されています。このSkol(スコウ)、元々はデンマークのカールスバーグ社のブランドの一つだったのですが、1967年にアンベブ社がライセンス契約を結んでからブラジルでも流通するようになり、現在に至っています。
Skol(スコウ)はブラジルでは革新的ブランドとして知られていて、1971年にブラジル初の缶ビールを発売しています。また、ロンギネッキ(long neck)と呼ばれる小ビン・ビールを発売したのもSkol(スコウ)が最初だったそうです。
(文/唐木真吾、写真/Junior Pirone/flickr、参考/significados/Significado de Skol)
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著者紹介
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。