ブラジル、空港の保安体制を18日から強化。航空会社は早目のチェックインを勧告
2016年 07月 18日世界各地でテロが頻発する中、ブラジルの国境警備も厳重化の方向に向かっているようだ。
グローボ系ニュースサイト「G1」ほか現地メディアが7月18日づけで伝えたところによると、同日から航空機の搭乗者に対する検査がより厳しくなるという。
この厳しい検査対応への移行に関して「G1」が国立民間航空機局(ANAC)に対して行ったインタビューの内容は下記のとおり。
ーーANACの検査強化の具体的な内容について
①身体検査。
すべての乗客は身体検査の対象となる。検査は乗客と同性の係官により行われる。検査はランダムに、X線金属探知機でアラームが鳴らなくても行われる。ANACによれば、検査は乗客または係員の状況により空港内の人の目に触れる場所もしくは証人の控えた別室で行われるという。
②ノートPC
乗客は保安検査場でノートPCその他の電気通信機器はカバンから出さなくてはならなくなる。ANACによると、今までは国際線の場合のみ適用されていたルールが全便の乗客に適用されることになるという。
③荷物検査
乗客は係員の求めに応じて荷物検査を受けることになる。荷物検査はX線での検査場で行われる。
ーー検査強化による待ち時間への影響
アビアンカ(Avianca)、アズウ(Azul)、ゴウ(Gol)、ラタン(Latam)も4社で構成されるブラジル航空会社協会(ABEAR)は、搭乗ゲートへの案内の時間変更が増えると見込んでいる。
ANACは行列を減らすための措置はとるというものの、具体的な方法についての言及はなかった。
「空港保安に関する新しい措置については空港係員に周知しています。お客様を速やかに機内にご案内できるよう必要な対応を行います」(ANAC)
ーー空港への到着時間
国内線の乗客には遅くとも便の出発時間の1時間半前にチェックインを済ませるよう促している。
ーー子供も身体検査をうけるか
子供も身体検査の対象になりうる。ANACは保安上の理由、として対象年齢は公表しなかった。
ーー身体検査を拒否したらどうなるか
身体検査を拒否した場合、搭乗ゲートエリアには進めなくなる。
ーー今回の措置の対象となる空港
ブラジル全土のすべての空港で実施される。
ーー今回の保安強化はいつまで続くか
オリンピック期間だけではなく、終了時期は決まっていない。ANACによれば、保安体制強化はオリンピック開始前から実施されるものの、オリンピックやその他外部環境とは関係ないとのことだ。
(文/原田 侑、写真/José Cruz/Agência Brasil)
写真は7月18日。飛行中のより高い安全性を確保するために、国立民間航空局による新規則が施行され混雑するブラジリアの空港