シュガーフリーのブリガデイロも。名物軽食やお菓子が健康食に

2016年 08月 25日

コシーニャ・フィッチ

コシーニャ・フィッチを考案し製造販売している起業家ペドロ・シモンさんはもともとレストランで働いていたが、今年1月、10万レアル(約320万円)を投資して機能性食品専門のフードトラックビジネスを始めた。

ペドロさんはコシーニャ・フィッチのレシピについてこう語る。

「レシピの核心は教えられないけど、材料では、中身にさつまいもペーストを、衣には炒った赤キヌアを使っています」(ペドロ・シモンさん)

ブラジル保健省によると、さつまいもは炭水化物の中でも血糖値が上がりにくく、食物繊維が多いため腹持ちがよく、エネルギー効率もよいとのことだ。

サンパウロ広告マーケティング専門学校(ESPM)のコンサルタント、ファビオ・マリアーノ・ボルジェスさん曰く、ここ数年の間に広がってきた機能性食品は単なる流行ではなく、すでに定着し、今後も大きな成長がみられる分野とのことだ。

そしてペドロさんのような起業家たちもそこに着目している。

「商品は単に健康にいいだけでなく、グルメな人に食べてもらえるものでなくてはなりません。商品開発の段階では何度も試作品を作り、やっと商品化にこぎつけました。商品ラインナップを決める時には、長く市民に愛されている身近なジャンルのものを選ぶことにしました」(ペドロさん)

ペドロさんのフードトラックは月額2万5000レアル(約80万円)売り上げている。フードトラックという形式はとっているものの、今ではあるフィットネスクラブの前にトラックを常設している。クラブに出入りする人だけでなく、クラブの前を通る人たちも顧客となった(次ページへつづく)。

(文/原田 侑、写真/Reprodução/Pequenas Empresas & Grandes Negócios/TV Globo)
写真はTVグローボ系「ペケーナス・エンプレーザス・イ・グランヂス・ネゴーシオス」より。TVグローボ系列の番組はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴の問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで