パラアスリートのドキュメンタリーシリーズ「フー・アイ・アム」
2016年 10月 10日WOWOWは、IPC・国際パラリンピック委員会と共同で立ち上げたパラリンピックのドキュメンタリー・シリーズ、「WHO I AM(フー・アイ・アム)」を10月22日(土)から放送する。
「WWHO I AM(フー・アイ・アム)」はwOWOW開局25周年記念として制作された作品で、世界最高峰のパラアスリートたちに密着取材を行たドキュメンタリー・シリーズ。リオデジャネイロ・パラリンピックが開催された今年2016年から、東京パラリンピックが開催される2020年まで、5年にわたって展開する。
第1シリーズ(全8回)のスタートは10月22日(土)。ブラジルの水泳選手ダニエウ・ヂアス(ジアス)。その後は陸上のタティアナ・マクファデン(アメリカ合衆国、10月29日(土)放送)、シッティングバレーボールのサフェト・アリバシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ、11月5日(土)放送)、水泳のエリー・コール(オーストラリア、11月12日(土)放送)、アーチェリーのザーラ・ネマティ(イラン、11月19日(土)放送))、ブラインドサッカーのリカルディーニョことリカルド・アウヴェス(ブラジル、11月26日(土)放送)、陸上のマールー・ファン・ライン(オランダ、12月放送))、車いすテニスの国枝慎吾(日本、12月放送)の8人が登場する。
初回に登場するブラジルの水泳選手ダニエウ・ヂアス(ジアス)は、先天性の四肢奇形。16歳で水泳を始めるとすぐに国際舞台に登場。障害の程度に応じたクラス分けにおいて、S5/SB4とは思えない超人的身体能力をみせつけ、出場するあらゆる種目を制してきた。パラリンピックでは北京大会とロンドン大会で既に15枚のメダルを獲得。2015年世界選手権でも8種目中7種目で金メダルを獲得。2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックでは、金4つを含む9つのメダルを獲得、大会を大いに沸かせた。まさに金メダルコレクター。パラスポーツを代表するスーパースターといわれている。
リカルヂーニョことリカルド・アウヴェスは、6歳の時に網膜剥離で全盲になり、その後ブラインドサッカーを開始したという。リカルヂーニョは北京大会&ロンドン大会の優勝メンバー。2度の世界選手権MVP選出、カナリア軍団のキャプテン。パラリンピックにおけるブラインドサッカー(5人制サッカー)は、2004年アテネ大会から正式競技になって以降ブラジルが4連覇中。
日本の車いすテニスの国枝慎吾選手は東京都出身。9歳の頃、脊髄腫瘍を発病して車いす生活を送ることに。2年後、母の勧めで車いすテニスと出会った。高校時代に国内で頭角を現し海外遠征を経験。2004年パラリンピック・アテネ大会ダブルス金メダル、アジア人初の世界ランキング1位、車いすテニス史上初の年間グランドスラム、前人未到のパラリンピック・シングルス2連覇(北京&ロンドン)、シングルス連勝記録「107」などの記録を持つ。2020年東京オリンピック・パラリンピック招致のアンバサダーも務めており、パラスポーツ普及のキーパーソンでもある。リオ・パラリンピックでは銅メダルを獲得。
「WHO I AM(フー・アイ・アム)」第1回は無料放送。番組HPはhttp://www.wowow.co.jp/documentary/whoiam/。
(文/麻生雅人、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は9月8日(木)、リオデジャネイロ。水泳男子200m自由形 S5で金メダルを獲得したダニエウ・ヂアス(ジアス)