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10月18日から訪日するブラジルのミシェウ・テメル大統領とは

ミシェウ・テメル大統領

ブラジルは深刻な景気後退に直面している。ブラジル地理統計院によると、2016年第二四半期のブラジルの国内総生産(GDP)は、前年の同じ時期と比べて3.6%減で、6期連続のマイナス成長となっている。同年第一四半期との比較では、全業種でマイナス幅が縮小しており、最悪期は脱しつつあるとの見方が出ているものの、依然として厳しい経済状況が続く。

テメル大統領は、暫定的に大統領となった5月以降、インフラ整備関連のプロジェクトで政府の関与を減し、民間主導とする投資・パートナーシップ・プログラムを打ち出している。地方空港、港湾、鉄道網の拡充などのインフラ投資に着手するとしている。

9月5日には、中国で開かれたG20の際に、日本の安倍晋三首相と会談し、ブラジルへの投資を呼びかけた。テメル大統領は会談の席で、肉類や果物をはじめとした農産品の日本向け輸出の拡大も強調したとされる(ブラジル大統領府ウェブサイトによる)。

景気低迷で財政出動を迫られる一方で、財政難のブラジル政府は、財政赤字の削減も急務となっている。2017年度の歳出増を実質ゼロとする予算編成方針を打ち出した。今月10日には、ブラジル下院が政府の歳出に上限を設ける憲法改正案を賛成多数で可決している。また、財政再建関連では、年金改革も政治課題となっている。

そして、新政権につきつけられているもうひとつの大きな課題が、政治改革だ(次ページへつづく)。

(文/小島寛明、写真/Beto Barata/PR)
写真は10月15日、インド、ゴア。第8回BRICS首脳会議に出席するため訪問しているインドのパークハイアット・ホテルで記者会見に臨むミシェウ・テメル大統領

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