環境都市クリチーバ市(パラナ州)
2016年 10月 23日クリチバ市は72年から主要河川の流域地帯に沿って公園を整備し洪水対策となる貯水池を設置すると共に生態系を保存し市民の憩いの場を提供することを目的とした公園整備計画に着手しました。
この結果クリチバ市の代表的な公園の一つでありクリチバ市民が憩うバリグイ公園の周辺はかつてスラムであったのが現在では高級住宅地となっています。
またクリチバを代表する観光地として91年に建設された植物園もかつて周辺の住民がごみを捨てる場所でした。
現在は幾何学的な形状を有する庭園、温室があり、また、沖縄桜も植えられ6月の開花時にはクリチバ市民や観光客の目を楽しませています。
そんなクリチバ市の都市計画、交通計画は世界の都市計画担当者にとって模範になっていると聞きます。
クリチバ市の都市計画、交通計画を着想しクリチバ市長として実現したのがジャイメ・レルネル氏です。レルネル氏は64年クリチバ市のマスタープランコンペで最優秀賞を獲得します。
レルネル氏はクリチバ市の都心から伸びる4本の回廊に沿って都市を拡張するとのアイデアを提言しました。そして公共交通システム、道路システム、土地利用、歴史保全の統合を図るべきであり、都市計画の基になる情報を収集するための調査・研究機関の創設を提言しました(次ページへつづく)。
(文/池田敏雄、記事提供/ブラジル特報(日本ブラジル中央協会)、写真/Cesar Brustolin/SMCS、Ivo Lima/ME)
写真上:今ではクリチーバ市の名物にまでなっている植物園。写真下:7月14日、リオデジャネイロオリンピックの聖火がクリチーバ市内を走った