リオの新水族館「アクアリオ」、海洋環境の研究施設としても活動
2016年 11月 12日「アクアリオができたことで、リオ市は、教育、研究、自然保護などの観点に配慮した世界の各都市に並ぶ都市となりました。リオはこれまでずっと長い間、海洋生物学の研究を行うことができる大規模な施設を必要としてきました。私たちはリオデジャネイロ連邦大学と連携して、会館前にこの水族館で2度の研究実験が行われています。このような水族館の存在は、海洋生物や海の生態系の保全について、人々に情報を発信することができます」(マルセロ・スピウマン館長)
一方、オープン当日に、動物愛護団体が施設の前で、開館に抗議するデモ行進を行った。動物愛護団体は、水族館に生き物を閉じ込めるのは虐待だと訴えた。
対してスピウマン館長は、活動家の立場は尊重しながらも、水族館は研究施設でもあると主張。自然界の中でしか動物と触れるべきではないという愛護団体に反論する立場をとった。
「水族館で飼育される生き物たちは、いわば彼ら個々の種の”大使”としてここへやってきたといえるでしょう。それぞれの繁殖の研究は自然界に還元されるからです。環境を保全するためには研究も必要なのです」(スピウマン館長)
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(文/麻生雅人、写真/Fernando Maia/VistRio)