週末の楽しみ、シュハスコが地球温暖化に影響!?
2016年 11月 23日アマゾン地域環境と人類の研究所(IMAZO)のエロン・マルチンス氏はアマゾン地域では多くの場合牛を扱う牧畜を広げるための土地開発が進んでおり、一般的に森林伐採で牧草地になった後、地域は荒廃していくと語った。
「畜産業は収益をお金に換えやすい産業なので、家畜と森林破壊との関係は密接となっています。法整備が整っていないため森林を伐採することでこの地域で牧畜に参入しやすいのです」(エロン・マルチンス氏)
排出量削減に向けた問題の解決策はあるのだろうか。
専門家たちによると、地球温暖化抑制を目指す2017年のパリ協定発効に向けて議論が進められている中、農牧畜業には、牧草地の保全や管理や肥料の使用の抑制などによって排出量を削減する余地があると考えられている。そのためには政府は順次、「プラーノ・サフラ(収穫計画)」のような補助金を使った政策を牽引していかなくてはならない。しかし環境保護を訴える人々の中には、食肉の消費量を削減することを訴えている人もいる。
マリーナ・ピアット担当官は、ブラジルは牛肉の多くを海外へ輸出しているとはいえ、80%は国内の食卓で消費していると指摘した。
「私たちが食べているあらゆる牛肉は、環境への影響に責任があります。私たちはエビやイセエビを毎日は食べませんが、だからといって毎日牛肉をある一定量食べなければなら理由があるのでしょうか?」(マリーナ・ピアット担当官)
ブラジル人が食生活を簡単には変えられないと思う人に対し、気象天文台のカルロス・ヒテウ長官は、地球温暖化は熱波の原因にもなっており、それらがリオデジャネイロで夏に体感温度が50度になる現象や、サンパウロ州における雨量の減少、数々の環境災害を引き起こしていると警告している。
「私たちが今話しているのは、生活の質の問題と経済の問題です。気候変動は、農牧畜産業に依存している我が国にとって大いなるリスクなのです」(カルロス・ヒテウ長官)
一方、全国農畜産業連盟(CNA)はこれらのデータを疑問視し、温室効果ガス排出量評価システム(SEEG)が提示する数字は部分的なものだという。
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(記事提供/Agência Brasil、写真/Tomaz Silva/Agência Brasil)
11月2日(水)のリオデジャネイロ市は体感温度49度という猛暑日となり海岸に市民が殺到した