2016年のお酒のヒット、キーワードは「クラフトビール」と「チョイ飲み」。ブラジル産も流行に貢献!?
2016年 12月 20日「2017年もヒットが続くと思うもの」でも、1位には「クラフトビール(31%)」が選ばれ、全年代で人気が続くと考えられていることが浮かび上がった。
回答者のコメントからは、産地ごとに個性が異なる点や種類の多さが人気を支えている様子がうかがえた。
「地域限定ビールは日本酒で地酒を求めるのと同じ感覚で楽しく選べます(男性50代)」
「そこでしか飲めないという感じがよい。出かけるたびに地元のクラフトビールを飲むのが楽しみです。観光とリンクしている町も多いようでまだまだ続くでしょう(女性30代)」
「クラフトビールのイベントに参加してつくり手の本気度が伝わった。この流れはしばらく続く(男性30代)」
「飽きない味です(男性30代)」
「身近でも飲めるようになってきた(男性50代)」
「趣味嗜好が画一的ではなくなり高くても珍しい味のものはうける(男性60代)」
また、ぐるなび「今年の一皿」2016年版にノミネートされた「日本ワイン(17%)」は、「2016年にヒットしたお酒」ランキングでは7位だったが、「2017年もヒットが続くと思うもの」では2位に躍り出た。ぐるなびでの話題も加え、2017年にはより注目を集めそうだ。
回答者のコメントでは、国産酒であることで注目されている面もうかがえた。
「オリンピックに向けて日本産へのこだわりはさらにあがる。日本産ワインを飲みたい(女性40代)」
「今年はマスカットベーリーAという驚くほどおいしいワインを飲んだ。日本産なので安心(女性60代)」
また、ベスト10圏外でも「純米酒(13%)」「生もとづくり(10%)」と日本酒が健闘したことから、酒文化研究所は、「日本ワイン(17%)」や「日本酒大吟醸(15%)」とともに、2017年は酒類別というよりも日本産酒類への注目がさらに高まりそうだと予測している。
さらに、「2016年にヒットした飲酒シーン・飲食店」という項目では、「ちょい飲み酒場(牛丼店などの)(32%)」が1位で、1000円でしっかりと酔えるという意味の「センベロ酒場(14%)」が2位に続いた。
回答コメントには「プレミアムビールを一杯など、軽く飲むのが私のまわりのトレンド(男性50代)」という声もあり、チョイ飲みスタイルの浸透がクラフトビール市場人気にも影響している可能性もうかがわせた。
(写真・文/麻生雅人)
写真はブラジルから本格上陸したクラフトビールのひとつ「インサーナ」。「インサーナ・ゴールド」は南米ビールコンテスト銀賞に輝いている