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ブラジルで空前の起業ブーム到来!? 勤続期間補償基金が一時的に引き出し可能に

FGTS カイシャ

まず、起業の際、フランチャイズ店でもすべて自前で整える場合でも、開業から利益が出せるようになるまで1-2年かかることを考慮して資金繰りをすることが重要だ。ここは設立資金として準備すべき金額の算定に影響する。

財務専門学校DSOP エドゥカサゥン・フィナンセイラの教員、ヘイナウド・ドミンゴス氏曰く、設立資金のすべてをFGTS口座の残高から賄うことは避けたほうがいい、とのことだ。場合によっては外から借り入れたほうがいいこともある。

また、FGTS口座の資金は、老後の蓄えでもある。すべてを起業準備に使い切るのは得策ではない、とも付け加える。

「外部借入は常に悪いわけでなくて、設立後に得られる収益のレベル次第では外部借入を混ぜたほうがよい場合もあります。例えば、フランチャイズビジネスなどがそうです」(ヘイナウド・ドミンゴス氏)

フランチャイズ店経営の場合は、フランチャイザーから様々な支援を受けられるため比較的早く経営が安定化し、収益化できる傾向がある。そのため借り入れをしても早期に元利金返済を始めることも可能な場合もある。

「今のFGTS口座引き出し可能期間は、起業を考えている人にとっては間違いなくチャンスです。以前から自分が知識やノウハウを持っていて、自分でビジネスをコントロールできる分野への投資であれば自力開業をお勧めします。コントロールできないけど何か起業したいという場合は、フランチャイズ店経営の道を探るのがよいでしょう」(ヘイナウド・ドミンゴス氏)

FTGS 連邦貯蓄銀行

引き出し期間開始後、多くの人が銀行窓口に押し寄せており、政府は一定程度の資金が市中に出回り消費の活性化が進むと見ている。その経済効果は300億レアル(約1兆200億円)ともいわれる。

一方、国の思惑と関係なく、自分の資産をより積極的に運用する機会ととらえている人もいる。今年に入ってからFGTS資金の代替的運用先として自社商品の収益実績の高さをアピールする投資アドバイザーの広告も多く見かけるようになった。

内需拡大策としてのFGTS一時的資金引き出し期間設定の評価は、まだしばらく先になりそうだ。

雇用主が勝手に自分の失業や老後に備えてくれるFGTSの制度はうらやましい限りだが、その基金をいざ「使っていい」と言われてすぐに使い道を決められる決断力にもお国柄を感じる。

(文/原田 侑、写真上/Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil、写真下/写真/Antonio Cruz/Agência Brasil)

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