100キロ減量に成功したブラジル男性、減量体験を出版

2017年 11月 5日

100キロ減量 ダイエット

「100キロやせたら、同じように減量に取り組む人の励みになるのではないかと思ったのです。今の僕の生活では肥満と闘う人たちを勇気づけることがとても重要になっています」(ファビアーノさん)

ファビアーノさんは勤めていた広告会社を退職し、現在は講演をしたり、減量を目指す人に対してコーチングを行っている。

彼の著作はユーモアもたっぷり交えて書かれており、すでに肥満状態だった子供のころからのスタイルが貫かれている。

「僕は子供のころからずっとぽっちゃりしていました。スポーツをするぽっちゃりだったんです。ずっとスポーツをしていたのですが、20歳で働き始めてから運動をしなくなってしまいました。また、それまで両親がコントロールしてくれていた食生活でしたが、それも両親のコントロールから外れて、乱れるようになったんです。20歳の時は105キロでしたが、その後の11年間で体重は倍になりました」(ファビアーノさん)

彼は自分で作った減量前と減量後の体重測定の映像を提示した。

「自分はまだ大丈夫、と思えていたのは、太っていても周りが自分を受け入れてくれていたからです。友達も彼女もちゃんといたので。今思うと友人や彼女との会話にユーモアを心掛けていたのは、それが自分を守ってくれていると思っていたからかもしれません」(ファビアーノさん)

大人になり、体重が増えていくにつれ、いろいろなことに制約が出始めてきた。バスの回転式カウンターを通れなくなったり、ハンモックで寝れなくなったり、公共交通機関に乗れなくなったり。

192キロもあったにもかかわらず、コレステロール値も正常だったし、他の数値も平均より少し高い程度で深刻な健康上の問題はなかったという。そのため自分はまだ大丈夫、と思い続けた。

一方、恋人を持つにいたるまでは、相当な労力を要したという。

「ホントに大変でした。相手の女性に自分をよく思わせなくてはならないのですから。太っているというハンデがあるので、そのほかのすべてにおいてよい、と思わせる必要があるのです。例えば料理人じゃないけど料理ができる、とか、打ち解けられる人間だとか。自分はそういう路線で行こうと思いました」(ファビアーノさん)

今でも彼は女性から声をかけられることに慣れていないという。反対に自分から声をかけることにも違和感を覚えるともいう。

今は自分の目的を達成したいけどその方法がわからない、という人達のそばにいる。ファビアーノさんは、何が減量のきっかけ、刺激になるかは人それぞれだという。彼自身は賭けをした後で痩せるということに初めて意識が向いたという。

「夢をかなえるには『思い付き+行動=変化』という図式が当てはまると思います。自分の場合は賭けがきっかけでしたが、それぞれが自分の身近で起きることをきっかけにするのが良いと思います」(ファビアーノさん)

ファビアーノさんの著書「賭け:僕が100キロ減量した動機(A Aposta: As Motivações que Encontrei para Perder mais de 100 k)」(ポルトガル語)はキンドルでも発売中。

(文/原田 侑、写真/Acervo pessoal)
「賭け:僕が100キロ減量した動機(A Aposta: As Motivações que Encontrei para Perder mais de 100 k)」(ファビアーノ・ラセルダ・著)

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