F1、ハミルトン選手の栄光はリオのキリスト像のご加護のおかげ!?
2017年 11月 13日11月12日(日)、熱戦のうちに幕を閉じたFormula 1(以下「F1」)ブラジルGP。ブラジルは「音速の貴公子」故アイルトン・セナ選手を輩出した国でもあり、今でもモータースポーツとセナ人気は高い。
セナ選手に憧れるF1レーサーは多いが、中でも英国のルイス・ハミルトン選手の崇拝ぶりは、セナ選手の遺族から遺品のヘルメットを譲り受けるほどだ。そのハミルトン選手だが、彼にはもう一つブラジルとの強いつながりがある。
TVグローボが11月11日、ニュース番組「ジョルナウ・ナシオナウ」で伝えたところによると、ハミルトン選手のヘルメットをデザインしているのは、サンパウロ州カンピーナス出身のブラジル人、ハイー・カウダート氏とのことだ。
カウダート氏はグラフィックデザイナーで、F1の熱烈なファンだ。レースを見ているだけでは飽き足らず、レース用の車体やヘルメットのデザインを始めた。
セナ選手のヘルメットデザインを担当していたシド・モスカ氏に才能を見出されたカウダート氏は、2010年、モスカ氏のデザイン事務所に採用された。
しかしながらモスカ氏はほどなく他界する。
「僕がヘルメットのデザインを考えるとき、常に自分右側にモスカ氏の存在を感じ、左側にはセナ選手の存在を感じています」(カウダート氏)
そんなある日、ハミルトン選手がSNSで「新しいヘルメットデザイン募集」と銘打ったデザインコンクールを呼びかけた。コンクールの最終選考に残った4つのうち3つのデザインがカウダート氏のものだった。
優勝したのはカウダート氏のデザインで、そこにはブラジルにちなんだ要素が2つ含まれていた。
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(文/原田 侑、写真/Reprodução/Jornal Nacional/TV Globo)
写真はTVグローボ「ジョルナウ・ナシオナウ」より。TVグローボ系列の番組はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴の問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで