【コラム】サンフランシスコ河中流域における灌漑農業の発展
2019年 12月 17日3:サンフランシスコ河の 畔に発展したふたつの都市
ペルナンブーコ州ペトロリーナは、サンフランシスコ河の中流域の畔に発展した町である。河に掛けられた橋を渡った対岸にはバイーア州のジュアゼイロがある。
歴史的にはジュアゼイロの方が古い。この地域にはジュアゼイロという果樹が多く自生している。
ジュアゼイロは降雨の少ないセルトンの厳しい環境にも順応し葉を生い茂らせ、人々が強烈な太陽の日差しを避けるための日陰を提供してくれる。かつてブラジル南部からきた家畜の行商人がブラジル北部に向かう時に、このジュアゼイロの日陰を休憩所として利用していた。そのうちに人々が住むようになり、町の原型ができ、日陰を作っ た植物の名前が町の名前になった。
お隣のペトロリーナは、かつて「ジュアゼイロへの通過点」と呼ばれるだけの場所であったが、灌漑農業プロジェクトの推進 により発展し、今ではジュアゼイロよりも大きな人口を有する立派な都市に成長している。
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