リオ市でバーやレストランが営業を再開。夜の街では密集も

2020年 07月 4日

写真は7月2日、リオデジャネイロ市、規定をも持って営業再開に臨む店舗。この店では、ブッフェは休止、換気の徹底、メニューの消毒、アルコールジェルの配置、授業員のマスク着用とアクリル板の設置、営業再開スペースは店内の50%を行っていると看板で告知している(写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)

7月3日(金)の20時に「オ・グローボ」、「G1」、「エシトラ」、「フォーリャ・ヂ・サンパウロ」、「UOL」、「エスタード・ヂ・サンパウロ」 によるメディア連合は各紙で、ブラジルにおける新型コロナウイルス感染症による新たな死亡者は、過去24時間で1,264人だったと発表した。

メディア連合チームが全国各州の保健局から得たデータを元に発表した数字は以下。

新規の感染者数   41,988人
累計の感染者数 1.543.341人
新規の死亡者数    1,277人
累計の死亡者数 63,254人

感染者数が150万人を超え、1日に1,000人以上が命を落とすなど感染拡大が収まらない中、感染者数・死亡者数が共に全国で2番目に多いリオデジャネイロ州の州都リオデジャネイロ市では、7月2日(木)からレストランやバーの営業が再開された。

「UOL」は、この日、リオ市南部のレブロン地区では、約3か月ぶりに再開したバーやレストランでは混雑も見られ、ソーシャルディスタンスが守られずマスクも着用していない人も多くみられたと報じている。また、市の規定を違反して夜の23時以降もいくつかの店が営業を続けていたという店舗の近隣住民の証言も紹介されている。

市議会議員のタルシジオ・モッタ(社会主義自由党/RJ)氏がSNSにレブロンの夜の街の様子を投稿して、営業再開を許可したマルセロ・クリベラ市長に対し「(この状態を招いている)責任、正確にいえば“無責任”(の所在)は、あなたにある」という批判的なメッセージを投稿したとも報じた。

7月2日、リオ市レブロン地区の様子を伝えるSNSの投稿(画像/reproduçãoTwitter

同メディアによると、リオ市の7月2日までの新型コロナウイルス感染による感染者は58,615の症例が確認されており、6,689人の死亡者が記録されているという。

また「UOL」は、新型コロナウイルス感染症による死者数が世界で最も多いアメリカ合衆国と、それに次ぐブラジルで、パンデミックが終息しない中での早期の経済活動の再開が致命的な影響を及ぼすという米「CNN」による調査結果を伝えている。

18か国のデータを分析したというこの調査では、EU諸国においては感染者や死亡者などの数が持続的に減少した後に経済活動の再開に向かったことでコントロールがされている一方で、ブラジル、合衆国、インドでは今なお危機に直面している中で十分な制限措置を取らずに経済活動が再開されていることを改めて指摘しているという。

(文/麻生雅人)