グアリロバ農園(ミナスジェライス州)のスペシャルティ・コーヒー

2020年 07月 23日

グアリロバ農園のコーヒー(写真/加藤元庸)

コーヒー大国ブラジルには、これまで輸出する機会に恵まれていなかっただけで、優秀かつ高品質なコーヒーを生産している農家は、まだまだたくさん存在しているという。

ミナスジェライス州にあるコーヒーの名産地のひとつサント・アントニオ・ド・アンパーロ市にある、グアリロバ農園もそんななかのひとつ。この農場のコーヒーは、在日ブラジル人の一人が直輸入、日本での販売を可能にした。

グアリロバ農園のコーヒー(写真/加藤元庸)

グアリロバ農園は、2016年にイエロー・カトゥアイ種が国際品評会カップ・オブ・エクセレンス(COE)のナチュラル部門で1位に輝いたことで知られている。COEには計4回参加しており、2018年にもイエロー・カトゥアイがパルプド・ナチュラル部門で8位を受賞している。そのほか国内の品評会ブラジル・コーヒー・オブ・ザ・イヤーでも2015年(16位)、2016年(14位)に入賞している。

グアリロバ農園ではカトゥアイ種やトパーシオ種などを生産している。

カトゥアイ種はアラビカ種の一種で、カンピーナス農業試験場 (IAC) によってCaturra(カトゥーハ)種とMundo Novo(ムンドノーボ)種の交配から生みだされた品種。1970年代に商業化されて以降、南米で親しまれてきた品種だが、近年、国際品評会で存在感が高まっている。このカトゥアイ種には黄色い実がなるイエロー・カトゥアイと、赤い実がなるレッド・カトゥアイがあり、グアリロバ農園のコーヒーを輸入するために作られたというスペシャルティ・コーヒーの輸入・販売会社Mirai Seedsでも両者を扱っている。

トパーシオ種は、カトゥアイ種とブルボン種の交配品種だ。

グアリロバ農園のトパーシオ種(写真提供/Mirai Seeds)

同農園のレッド・カトゥアイ (Yellow Honey)を味わう機会があった。レーズンのような独特の濃厚なフレーバー、ビターチョコのようなコク、フルーティーな酸味とキャラメルのような甘いアフターテイストが、このコーヒーの味を際立たたせており、ブラジル産コーヒーのいい感じの苦味が巧くバランスされている。

2020年のカップ・オブ・エクセレンス(COE)は新型コロナウイルスの影響で開催されない可能性もあるが、グアリロバ農園の今年の収穫分は、2016年を上回る品質だという。再び受賞したらさらにプレミアムになっちゃうかも!

グアリロバ農園のコーヒーはMirai Seedsの楽天ストア(https://www.rakuten.co.jp/miraiseeds/)でも購入可能だ。

(文/加藤元庸)