2021年のブラジレイラォン(ブラジル全国選手権)を振り返って

2021年 12月 27日
写真は12月5日、ミネイラォンでブラジレイラォンのトロフィーを手にするアトレチコ・ミネイロの選手たち(写真/Pedro Souza/Atlético)

世界中のサッカーリーグで春秋制を採用している国は珍しい。

ヨーロッパを中心に秋春制が世界でも中心だが、日本のJリーグ同様、ブラジルは春秋制を採っている。

そんなブラジルリーグで開催されているブラジレイラォン(ブラジル全国選手権、カンピオナート・ブラジレイロ)が12月9日(木)の最終節を持って全日程を終了した。

例年、ブラジレイラォン(ブラジル全国選手権)の最終節は、12月上旬~中旬の日曜日の午後4時キックオフで行われていたが、今シーズンは、木曜日の午後9時半キックオフで行われた。

セリエA で優勝したのは、アトレチコ・ミネイロ。ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンチをホームに構えるチームだ。アトレチコ・ミネイロは12月2日(木)に、2試合を残した時点で既に優勝を決めていた。2位のフラメンゴに勝ち点13差をつけた圧勝だった。

優勝に貢献した最大の功労者は、かつてJリーグでも活躍したフッキだ。

19ゴールを挙げ、得点王にも輝いているフッキは、昨シーズンまで5季に渡り、中国スーパーリーグの上海上港で活躍していた。今季、ブラジルリーグに復帰したばかりでの大活躍ぶりだった。

11月28日、ブラジレイラォン フルミネンシ対アトレチコ。フッキ(写真/Pedro Souza/Atlético)

世界的なプレーヤーとしては、元スペイン代表のジエゴ・コスタもプレーしている。

今年8月に、シーズン途中から加入。スペイン代表だが、生まれはブラジルの北東部セルジッピ州のラガルト。ブラジル国内でデビューすることなくヨーロッパでプロデビュー。今季、初めて母国でのプレーとなった。

今回のブラジレイラォン(ブラジル全国選手権)優勝はアトレチコ・ミネイロとしては、2013年のリベルタドーレス杯優勝以来のビッグタイトルになる。おまけに、今季は、ミナスジェライス州選手権と、先日決勝が行われた国内のカップ戦であるコパドブラジルも制覇しており、3冠を達成している。

チームのホームスタジアムは、2014年のブラジルW杯で地元ブラジルがドイツ相手に1-7という衝撃的な敗北を喫したミネイラォンだが、同じくミネイラォンをホームにしている地元のライバルチーム、クルゼイロとは対照的な結果となった。

(次ページへ続く)

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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