木版画家、コルデウ文学作家のJ・ボルジェス(88)が死去

2024年 07月 27日

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ジョタ・ボルジェス。2009年、ベゼーホス市にあるJ・ボルジェスのアトリエ兼木版画美術館にて(撮影/麻生雅人)

ペルナンブッコ州出身の木版画家、詩人、コルデウ文学作家のJ(ジョタ)・ボルジェス(88)が、7月26日(金)の朝、同州アグレスチ地域にある、作家の故郷であり生涯を過ごした場所であるベゼーホス市で死去した。現地メディア「G1」が伝えている。

家族によるとJ・ボルジェスは肺と心臓の疾患で2週間前に入院した後、退院していたが、同日午前6時ごろ自宅で死亡したとのこと。

通夜はベゼーホス市にある

芸術家の通夜は午後1時ごろ、ベゼーホス市にある手工芸品センターで始まった。埋葬は27日(土)午後3時、同じく市内のサント・アマーロ地区にあるエウカリプトス公園墓地で行われる。

ブラジルの民衆芸術の巨匠として知られるジョタ・ボルジェスは、1年間だけ学校に通い、読み書き、計算を学んだという。コルデウ文学に出会うまでは、大工やレンガ職人として働いていた。 コルデウ作家になったのは60年前のことだった。最初の作品は、小さな教会の木版だった。

グローボ放送網のジョルナウ・ナシオナウへのインタビューでJ・ボルジェスは、「コルデウ(の詩)を書いたり版画を彫り始めるとき、私はそれが人々の感情に響くかどうかを考えます」と語っていた

J・ボルジェスの作品は、リオデジャネイロ市バーハ・ダ・チジュッカにあるポンタウ美術館で2025年3月25日まで無料展示されれる。

展覧会のキュレーター、ルカス・ヴァンヂベウキは「彼は北東部とブラジルの木版画における視覚的アイデアの造成に貢献した人物の一人です」は言う。

現在ジョタ・ボルジェスの作品はフランスのルーブル美術館のほか、アメリカ合衆国、ドイツ、スイス、イタリア、ベネズエラ、キューバなどでも展示されている。

(文/麻生雅人)