ブラジルにおける移民人口数で、ベネズエラが最大に
2025年 06月 29日
ブラジル地理統計院(IBGE)が今週金曜日(27日)に発表した国勢調査のデータによると、2022年には約100万人の外国人または帰化ブラジル人がブラジルに居住していた。このうち79万3千人が外国人で、21万6,300人がブラジルに帰化した他国の出身者だった。
2022年、ベネズエラ人は27万1,500人でブラジルで最大の外国人グループを形成しており、以前はポルトガル人が占めていた地位を占めた。2010年、ベネズエラからの移民の数はわずか2,900人で、現在の数のほぼ100分の1に過ぎなかった。国籍別では2位はポルトガル人がで、10万4,300人だった。
また2022年、国内の外国人総数は総人口の0.50%を占めており、これは2010 年の国勢調査で記録された数 (59万2,600 人の外国人または帰化ブラジル人) より 70% 増加している。また、111万人の外国人または帰化ブラジル人が国内に居住していたとする1980年の国勢調査以来、最も高い数字となった。
これらの外国人や帰化国民の大部分びあたる約40万人は、2018年から2022年にかけてブラジルに定住している。さらに15万人が、2013年から2017年の間にブラジルに移住した。
ベネズエラ人とポルトガル人に次いで、ブラジルに居住する外国人人口は、ボリビア人(8万3000人)、パラグアイ人(5万8300人)、ハイチ人(5万7400人)、アルゼンチン人(4万2600人)が並ぶ。ラテンアメリカ系住民は、ブラジルに居住する外国人および帰化ブラジル人総数のうち64万6000人を占め、全体の3分の2を占めている。

ラテンアメリカ以外では、ポルトガル人に加えて、日本人(39,000人)、イタリア人(30,200人)、中国人(23,800人)、アメリカ合衆国人(23,300人)、スペイン人(23,100人)が目立っている。
ベネズエラに隣接するホライーマ州は、人口に占める外国人の割合が最も高い州として際立っており、2022年には約12%に達しま。2010年には1%未満だった。
他の州では、外国人人口は全体の2%未満だった。サンパウロ州は、外国人とブラジル帰化人の人口が最大で、約35万人だった。
2022年のIBGE国勢調査では、過去5年間の移民フローも分析されている。このデータでは、移民の国籍は評価されず、2017年の時点で居住していた場所のみが評価されたため、したがってフローデータは、海外に居住した後に帰国した外国人およびブラジル人を対象としている。
2017年に海外に住んでいた約45万7,000人が2022年にブラジルに移住した。この流れは、2005年から2010年の間に観測された26万8,000人の移民よりもはるかに大きい。
2017年から2022年にかけての主な移民の流れはベネズエラからのもので、同国から19万9,100人がブラジルに移住した。2005年から2010年の間にベネズエラからブラジルに移住した人はわずか1,900人だった。
「ベネズエラ人に関する問題は2015年頃から始まり、流入は増加している」とIBGEのイザベウ・マリ研究員は強調する。
2番目に多い移民の流れはアメリカ合衆国(28,000人)から来ている。これに、ボリビア(23,900人)、ハイチ(23,500人)、パラグアイ(18,700人)、アルゼンチン(15,700人)、コロンビア(15,700人)、ポルトガル(13,600人)からブラジルに移住した人々が続いている。
2022年、ラテンアメリカ諸国からの移民の流れは全体の72%を占め、2010年の27.3%を大きく上回った。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)